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    師匠である 安田朴童先生、馬淵仙園先生のお手本を見て書かせていただいています。少しですが自己流の書もあります。 まだまだ未熟ですが、精進して参りますので、ご支援の程お願い致します。

左上の ▶ 再生ボタンを押して下さい。バッハ、イタリア協奏曲が流れます。もう一度押せば止まります。

壺中日月長とは

  • ある町に住む薬売りの老人(実は仙人)は、店先にぶらさがっている壺に時々身を隠してしまいます。 壺の中は別天地。時は悠々と流れ、豊かで充実した人生がありました。 人は、心の持ち方で、このような境涯に達することが出来るのでしょうか。 定年後は、「何をしてもいい自由」と、「何もしなくてもいい自由」 を得たのですが、私も壺中日月長の心境で、悠々としながらも豊かで充実したセカンドライフを目指したいと思います。 このブログは、そんな日々の出来事や思いを書き留めたいと始めました。
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カテゴリー「音楽」の658件の記事

2023年3月26日 (日)

知られざる名曲 第192回 A Place Called Morning / ビル・ダグラス

カナダの作曲家 ビル・ダグラス( Bill Douglas 1944- )は、音楽家の両親に恵まれました。父親はトロンボーンを演奏してビッグバンドで歌い、母親は教会でオルガンを演奏していました。

彼の最初の記憶は、3 歳のときにおもちゃの楽器を使ってワンマン バンドで演奏したことです。4 歳でピアノのレッスンを開始し、7 歳でウクレレとギターを独学で学びました。

13歳でファゴットを始め、クラシック音楽とジャズの両方に興味を持つようになり、14 歳で最初のジャズ曲を書きました。17 歳でクラシック ピアノの「トロント王立音楽院のアソシエイト」ディプロマを取得。

その後、トロント大学に通い、音楽教育の学士号を取得しました。この頃、彼は20 世紀のクラシック音楽に非常に興味を持ちました。1967 年、ダグラスはトロント交響楽団と3 つの協奏曲を演奏しました。彼は1968 年にファゴットを専攻して音楽修士号を取得し、1969 年に作曲で音楽芸術の修士号を取得しました。

彼はまた、ピアニストのピーター・サーキンらと共に クラシック室内楽の 3 つの RCA アルバムを録音しました。今ではカナダの作曲家、作家、音楽出版者協会(SOCAN)並びに米国作曲家、作家、出版者協会(ASCAP)に所属しています。

彼の作品は、世界中の主要なオーケストラや室内楽グループによって演奏されています。同時に彼は、コロラド州ボールダーのナロパ大学で29 年間教鞭をとっています。そして彼の音楽の CD は 13 枚リリースされています。(Wikipediaより一部転記)

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画像 ACワークス(株)

ダグラスは非常に前衛的な 無調音楽を書いていましたが、ロンドンで1 年間 作曲を学んだ後、1970 年から 1977 年まで、カリフォルニア州バレンシアのカリフォルニア芸術大学で教鞭を執りました。その頃には生徒たちのために叙情的な作品も手掛けるようになりました。

今回の曲も、とても聴き易いクラシック曲です。

■ A Place Called Morning / ビル・ダグラス



森の賛歌であるこの曲は、ピアノ、オーボエ、ファゴット、クラリネット、フルートがオーケストラに良く溶け込んで美しいハーモニーを奏でます。
自然を愛するすべての人に聴いて欲しい名曲です。

就寝前に聴けば、感謝に満たされて眠りにつくことが出来ます。是非お試し下さい。

2023年3月23日 (木)

知られざる名曲 第191回 NADA TE TURBE(恐れるな煩うな)・ ジャック・ベルティエ

当知られざる名曲シリーズの第175回で、同名(NADA TE TURBE)の作品を紹介しましたが、今回(191回)の作品は作曲家が違います。

この曲は、フランスの典礼音楽の作曲家 ジャック・ベルティエ (Jacques Berthier 1923年6月27日 – 1994年6月27日) によって書かれたものです。余談ですが、誕生日と死亡日が 6月27日で偶然にも一致しています。

彼は、テゼで使用される音楽の多くを書いたことで最もよく知られています。

※テゼとは、フランス、ブルゴーニュ、ソーヌエ ロワールのテゼにあるエキュメニカルな キリスト教の修道会です。

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画像 ACワークス(株)

テゼは、若者に焦点を当てた、世界で最も重要なキリスト教徒の巡礼地の 1つになりました。世界中の 100,000人以上の若者が、祈り、聖書研究、分かち合い、共同作業のために、毎年テゼに巡礼します。コミュニティのエキュメニカルな展望を通じて、彼らは親切、単純さ、和解の精神で生きることが奨励されています。(Wikipedia海外版より)

■ 知られざる名曲 第191回 NADA TE TURBE(恐れるな煩うな 1986年作)・ ジャック・ベルティエ



詩は、聖テレサ(1515ー1582)によって書かれました。
彼女は、スペインのローマ・カトリック教会の神秘家であり、修道院改革に尽力した人物です。

Nada te turbe,
nada te espante,
quien a Dios tiene
nada le falta.
Solo Dios basta.
Todo se pasa,
Dios no se muda,
la paciencia
todo lo alcanza

あなたを邪魔するものは何もありません
あなたを怖がらせるものは何もありません
恐れることもわずらうこともないのです
あなたはすでに神によって満たされています

2023年3月18日 (土)

知られざる名曲 第190回 ラヴェンダーの咲く庭で / ナイジェル・ヘス

第190回目の知られざる名曲は、イギリスの作曲家 ナイジェル・ヘス(Nigel Hess、1953 -  )による夢見るような美しい曲を選びました。

この曲は、2004年のイギリスのドラマ映画「ラヴェンダーの咲く庭で」のテーマ曲で、通常はヴァイオリンとオーケストラによって演奏されます。

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画像 ACワークス(株)

1936年。イギリス、コーンウォール。地方の美しい漁村に暮らす初老の姉妹。
二人は両親の残した屋敷と財産に恵まれ、庭の花々の手入れや読書を楽しみながら日々を穏やかに過ごしていた。

ある嵐の翌日、姉妹は眼下の浜辺に若い男性が倒れているのを発見する。彼はドイツ語をしゃべるヴァイオリニストだった。

姉妹は彼を看病して行くうちに彼に心を惹かれていく。(Wikipediaより一部転記)


■ ラヴェンダーの咲く庭で(Ladies in Lavender)/ ナイジェル・ヘス



高画質の自然美、地球にはまだこんな美しい風景が残っていました。

ヴァイオリンの ジョシュア・ベルは、(Joshua Bell, 1967 -  )は、アメリカインディアナ州ブルーミントンで生まれ。グラミー賞受賞者。 1985 年にセントルイス交響楽団と共にカーネギー ホールにデビュー以来世界的に活躍しています。

尚この曲は、フィギアスケートの浅田真央選手がショートプログラムで使用しました。この映像がまた素晴らしいのです。
リンクは https://www.youtube.com/watch?v=8445yRk3xa8(リンク切れはご容赦下さい)

2023年3月10日 (金)

知られざる名曲 第189回 ミリアーノの伝説/アルトゥロ・マルケス

メキシコ人の現代音楽作曲家 アルトゥロ・マルケス(Arturo Márquez Navarro 1950-)の二度目の登場です。

Wikimedia Commons によると、マルケスは 1950 年アラモス生まれ、そこで音楽への関心が始まりました。
マルケスは、音楽家の父を持つ9人兄弟の長男ですが、音楽家になったのは彼だけでした。

幼い頃からメキシコの「サロン ミュージック」に触れたマルケスは、16 歳で作曲を始め、メキシコ音楽院に通い、1970 年から 1975 年までピアノと音楽理論を学びました。その後作曲を学び、そして1990 年にカリフォルニア芸術大学で作曲のMFAを取得しました。

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画像 ACワークス(株)

彼の音楽には、彼の母国メキシコのフォームとスタイルが組み込まれています。

以前ご紹介した知られざる名曲第11回 ダンソンNo.2で世界的に名を知られたマルケスのもう一つの傑作がこの「ミリアーノの伝説」です。

そのエネルギーに満ちた躍動感に魅了される方は多いと思います。今の日本の閉塞感を吹き飛ばしてくれる音楽です。


■ ミリアーノの伝説 
(Leyenda de Miliano) / アルトゥロ・マルケス



指揮は、アロンドラ・デ・ラ・パーラ(Alondra de la Parra )さん、メキシコ出身。その美貌と華麗な指揮ぶりが人気です。

2023年2月27日 (月)

知られざる名曲 第188回 アカシアの径 / 多田武彦

久しぶりに合唱曲を取り上げてみました。

日本の合唱界に燦然と輝いた作曲家 多田 武彦(ただ たけひこ、1930 - 2017)は、生涯に700曲にも及ぶ合唱曲を遺し、特に男声合唱の作品には定評があります。実は私も歌ったことがありますが、懐かしい思い出です。

1954年(昭和29年)に北原白秋の詩による男声合唱組曲『柳河風俗詩』を発表、この曲は彼の代表作になりました。当時としては数少ない男声合唱のレパートリーとして歓迎され、その後は銀行勤務の傍ら日曜作曲家として多数の作品を発表しました。(Wikipedia参考)

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画像 ACワークス(株)

今回は、組曲ではなく単独の男性合唱の曲です。
この曲は、当ブログに約8年前に載せております。

■ ご参考 コバケンの歌う 多田武彦


■ アカシアの径 / 作曲 多田武彦・作詞 鈴木薫 (多田武彦のペンネーム)



テノールソロは、ご存じ指揮者の「コバケン」こと小林研一郎です。美声です。

「ロマンティックなメロディ」、「切ない歌詞」、「甘い歌声」、三拍子そろった名曲です。


君と歩いた アカシアの径を
僕は一人で 歩いてゆく
君と探した しあわせの星は
夜霧の中に 消えてしまいそうだ

‥‥

 

2023年2月23日 (木)

知られざる名曲 第187回 オリエンタル / グラナドス

スペインの作曲家 エンリケ・グラナドス(Granados, Enrique 1867-1916)の2度目の登場です。

曲名は「オリエンタル」。原曲はピアノ曲「スペイン舞曲 Op.37 第2番」ですが、今回はチェロの演奏でお聴き下さい。

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当シリーズでも書きましたが、グラナドスは悲劇の作曲家です。1916年1月、 グラナドス夫妻が乗船した客船サセックス号は、英仏海峡を渡航中、ドイツ軍潜水艦による魚雷攻撃を受け、夫妻はその犠牲となったのです。

戦争で犠牲になった音楽家はいますが、潜水艦の魚雷攻撃で亡くなった音楽家はグラナドス一人だと思います。

このとき、グラナドスはいったん救命ボートに救い上げられましたが、波間に沈もうとする妻アンパロの姿を見て再び海中に身を投じ、二人はもつれ合うように暗い波間に消えたといいます。グラナドス48歳でした。(一部Wikipediaより)

■ ご参考 知られざる名曲 第20回

どこか物悲しげな曲は、グラナドスの人生の最期を表しているかのようです。


■ オリエンタル(Oriental)/ グラナドス



情感豊かなチェロは、スペイン出身の若手チェリスト、パブロ・フェランデス(Pablo Ferrández)。
ピアノは、ロシア出身の実力派ピアニスト 
デニス・コジュヒンDenis KOZHUKHIN)です。

この二人の演奏家も2度目の登場になります。

2023年2月14日 (火)

知られざる名曲 第186回 ノクターン2番/フィールド

今回は、ジョン・フィールド(John Field, 1782 - 1837)のノクターン(夜想曲)に着目しました。

ノクターン(夜想曲)と言えばショパンが有名ですが、ショパン以前に世界で初めてピアノ曲として「ノクターン(夜想曲)」というジャンルを確立させたのが、ジョン・フィールドです。彼はショパンより38歳年上でした。

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ジョン・フィールドは、19世紀の初頭に活躍したアイルランドの作曲家兼ピアニストで、音楽の家系に育ち20歳の頃には、パリやウィーンなどヨーロッパ各地で名声を博していました。主な作品は、ピアノ協奏曲、ピアノソナタ、ノクターンなどピアノ曲が中心です。
ノクターン2番は、18曲ある彼のノクターンの代表的作品ですが、まだあまり知られていません。

■ ノクターン2番 ハ短調 / ジョン・フィールド

ピアノ演奏は、シカゴ生まれの韓国系ピアニスト エリザベス・ジョイ・ロウ (Elizabeth Joy Roe) さんです。

彼女の弾いた「フィールド:ノクターン全集」は、2016年レコード芸術誌の特選盤に選ばれています。

2023年2月 4日 (土)

知られざる名曲 第185回 古いフランスの歌 / チャイコフスキー

チャイコフスキーの「こどものためのアルバム」作品39は、全24曲からなるピアノ曲集です。

今回は、その曲集の第16番「古いフランスの歌(Old French Song)」を選びました。

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この曲は、当時7歳であったチャイコフスキーの甥であるウラディーミル・ダヴィドフに捧げられています。

チャイコフスキーは後に、22歳になった ダヴィドフに「悲愴交響曲」について書簡を送っており、二人は音楽的に親密だったようです。

尚、チャイコフスキーは、「悲愴交響曲」の初演から5日後の 11
月2日に発病し、11月6日に亡くなっています。

この曲を聴きながらチャイコフスキーに思いを巡らせてみましょう。


■ 古いフランスの歌 / チャイコフスキー(
Tchaikovsky) ※繰り返しあり



美しくもはかなさを感じるこの作品。

子供のためのアルバムには似つかわしくないと言う人もいます。
しかし、この曲を習うことで豊かな感性が育まれることは間違いありません。

2023年2月 1日 (水)

知られざる名曲 第184回 ファントム・メロディ / ケテルビー

「ペルシャの市場」で有名なイギリスの作曲家 アルバート・ケテルビー(Albert Ketèlbey, 1875 - 1959) の二度目の登場です。

前回ご紹介した「牧場を渡る鐘」も隠れた名曲でしたが、今回の ファントム・メロディも、まさにクラシックの知られざる名曲です。

■ 前回ご参考 牧場を渡る鐘 ケテルビー

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画像 ACワークス(株)

ちなみに、この3曲を作曲した年齢は、ファントム・メロディ(37歳)、ペルシャの市場(45歳)、牧場を渡る鐘(46歳)です。

ファントムメロディで世に出たケテルビーは、ペルシャの市場で大ヒットして、その後英国で最初の億万長者の作曲家になりました。

■ ファントム・メロディ (The Phantom Melody) /ケテルビー



夢の中を彷徨うような不思議な感覚。詩情豊かな小品です。

2023年1月17日 (火)

知られざる名曲 第183回 ここは素晴らしい場所(チェロ版) / ラフマニノフ

誰もが認めるメロディメーカーと言えば、ロシアの作曲家 ラフマニノフ (Sergei Rachmaninoff、1873-1943)でしょう。甘く美しいメロディをたくさん書きました。

その中から、1902年に書かれた歌曲集「12の歌」の第7曲「ここは素晴らしい場所(How Fair this Spot) 」Op.21-7 を、今回はチェロの演奏で聴いてみたいと思います。

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「ここは素晴らしい場所」
 詩 G.ガリーナ

ここは素敵よ 見て、向こうよ
川は輝くばかりでしょ

草原は絨毯のように広がり
雲がぽっかり浮かんでいるわ

ここには誰もいない・・ただ静けさのみ
ここには神さまと私がいるだけ

美しい花々と年経た松と
そしてあなた 私の夢・・・

 

この曲は、ラフマニノフの妻 ナターシャに捧げられました。

■ ここは素晴らしい場所(チェロ版)/ ラフマニノフ



チェリストは、スペイン出身の パブロ・フェランデス(PabloFerrández)さん。

ピアニストは、ロシア出身の デニス・コジュヒン(Denis KOZHUKHIN) さん。
共に30代の若き芸術家です。

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