日本、3度目の「幻のオリンピック」になるのか
世界の新型コロナウイルス感染拡大が止まりません。
日本でも恐れていた第2波が押し寄せています。
緊急事態宣言はありませんが、国民はテレビのニュースにおびえて、自主的にステイホームをしています。
特効薬やワクチンも急ピッチで臨床試験に入っていますが、まだ先が見えません。完成したとしても、数十億人分のワクチンの製造はいつになるでしょうか。その間に感染はさらに広がるでしょう。
さて、今日(2020年7月24日)は東京オリンピックの開会式の予定でした。
今頃、日本は海外からの観光客で溢れ、オリンピック景気に沸いているはずでした。
しかし現実は、東京のみならず日本中で過去最高のコロナ感染者数を記録しています。
残念ですが、2021年の東京オリンピックは完全に赤信号です。
もちろん、日本での第2波もありますが・・・
その最大の理由は米国です。メダル獲得数が断トツ1位の米国では、すでに400万人以上が感染し、14万3千人が亡くなっています。
↓ お馴染み、ジョンズホプキンス大学の最新グラフ
世界中のアスリートが、練習も満足に出来ない状況下でも、何とか開催を望んでいると思いますが、このグラフを見ると愕然とします。
もし出来たとしても、コロナの影響で3割の国が不参加とも言われています。そして、IOCは無観客での開催には否定的です。
しかし、オリンピックは戦争によって、歴史上5回(夏季3回、冬季2回)中止になっています。
そのうち2回は日本です(1940年夏季大会 東京、1940年冬季大会 札幌)が、理由は日中戦争でした。
したがって、もし来年の東京オリンピックが中止になったら、日本にとっては3度目のオリンピック中止になるのです。とても不運としか言いようがありません。
■ 開催へ向けての模索
水面下では、中止と開催のシミュレーションがなされています。開催を模索する提案も多くあるようですが・・・
最も現実味のある案は、規模を縮小しての開催です。
もともとオリンピックは「スポーツの祭典」です。しかし近年、テレビ放映権などの巨額の利権がからみ、「利権の祭典」と言っても過言でないほど虚飾にまみれてきました。
もう一度原点に戻り、簡素化するのも一案です。
また、ホリエモンこと堀江貴文氏の、「リモート競技」案は面白い考えです。映像によるライブ配信です。競技場に足を運ぶ手間は要りません。
確かに競技場に行けば臨場感はありますが、選手一人ひとりの表情は見ることが出来ず、結局は会場の大型モニターか、自宅のテレビ映像のほうが良く分かります。
私たちは、最新の8K映像と5Gの通信技術で、臨場感あふれる高精度な画面を堪能することが出来るでしょう。パブリックビューイングの会場、又は自宅が競技場になり、冷房の効いたところで涼しく観戦出来ます。
https://response.jp/article/2016/05/31/276061.html
中止になっても、たとえ開催出来たとしても問題は山積ですが、あと1年後に迫った東京オリンピックの行方は、この夏の最大の関心事であることは間違いありません。