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    師匠である 安田朴童先生、馬淵仙園先生のお手本を見て書かせていただいています。少しですが自己流の書もあります。 まだまだ未熟ですが、精進して参りますので、ご支援の程お願い致します。

左上の ▶ 再生ボタンを押して下さい。バッハ、イタリア協奏曲が流れます。もう一度押せば止まります。

壺中日月長とは

  • ある町に住む薬売りの老人(実は仙人)は、店先にぶらさがっている壺に時々身を隠してしまいます。 壺の中は別天地。時は悠々と流れ、豊かで充実した人生がありました。 人は、心の持ち方で、このような境涯に達することが出来るのでしょうか。 定年後は、「何をしてもいい自由」と、「何もしなくてもいい自由」 を得たのですが、私も壺中日月長の心境で、悠々としながらも豊かで充実したセカンドライフを目指したいと思います。 このブログは、そんな日々の出来事や思いを書き留めたいと始めました。
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2025年3月の6件の記事

2025年3月31日 (月)

知られざる名曲 第302回 粉屋と小川(Der Müller und der Bach)/ シューベルト(リスト編)

ご存じの シューベルトの三大歌曲の一つ、「美しき水車小屋の娘」は、シューベルトが 詩人ヴィルヘルム・ミュラー(Johann Ludwig Wilhelm Müller、独、1794- 1827)の詩に曲を付けた 全20曲からなる歌曲集です。

その中から、リストがピアノ独奏用に編曲した「第19曲 粉屋と小川(Der Müller und der Bach)」を聴いてみたいと思います。

今回は、知られざる名曲というより、知られざる名演奏かも知れません。


※なお、粉屋とは、水車の動力によって、収穫した麦を挽き、粉状にしてパンの材料を作る職人のことです。

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画像 ACワークス

W・ミュラー詩
實吉晴夫邦詩

第19曲

「若者と小川」
(Der Müller und der Bach)
この訳詞では、粉屋を若者とする


若者

まことの恋が 破れるとき
百合の花も枯れて 地に落ちる
月は雲間に 隠れてゆく
私の涙を 見せないように
天使もその眼を 閉じたまま
すすり泣きながら 眠りへ誘う

小川

苦しい恋が 過ぎ去れば
夜空に 光る 新しい星
バラの花も 薄桃色に咲く
二度と 枯れない 茨の中の花
天使も翼を 折りたたんで
毎朝 ここに 降りてくる

若者

小川よ 小川よ 心の友
君には分かるね 恋の苦しさ
水に沈めば 憩いがある
小川よ 小川よ 歌い続けてよ
心の小川よ 歌い続けてよ

出典:国際フランツ・シューベルト協会


■ 粉屋と小川(Der Müller und der Bach)/ シューベルト(リスト編)



ピアニストは、ヴァレンティーナ・リシッツァ (Valentina Lisitsa ·  1973ー) ウクライナ出身です。

Wikipediaによると、「彼女はウクライナ出身ではあるが、親ロシア・親プーチンの立場をとり、演奏会や録音をキャンセルされるようになった。

2015年4月にはトロント交響楽団の演奏会でラフマニノフのピアノ協奏曲第2番を演奏する予定だったが、楽団側から出演をキャンセルされた。

また2022年6月にはブダペストでグリーグのピアノ協奏曲をハンガリー国立フィルハーモニー管弦楽団と演奏する予定となっていたが、5月にキャンセルされた。2023年4月に予定されていたヴェネツィア・フェニーチェ劇場での演奏会も2022年12月に中止が決まった。

かつてはアメリカを拠点に世界中で演奏活動を行っていたが、2023年1月時点のインタビューでは、夫と別居してモスクワに住み、ロシア国内で演奏活動をしていると語っている。」



不幸なことに、政治的な圧力により、音楽界も不当な影響を受けています。彼女の祈りに満ちた演奏は世界にとってかけがえのないものです。

 

2025年3月29日 (土)

知られざる名曲 第301回  ピアノ三重奏曲 ハ長調 作品29 / ペヤチェヴィッチ

作曲家 ドラ・ペヤチェヴィッチ(Dora Pejačević, 1885 - 1923)の名前はあまり知られていません。

彼女は、クロアチア東部のナシツェという町にある貴族の家系に生まれ、お城(ペヤチェヴィッチ城)で少女時代を過ごしたと言います。なるほど、この「ピアノ三重奏曲ハ長調 作品29」も、どこか気品に満ちています。

36歳で結婚するものの幸せは長く続かず、結婚して1年半後の1923年、男の子を出産した直後に、腎不全により37歳で亡くなりました。

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画像 ペヤチェヴィッチ城 
写真: マルコ・バニッチ、出典: オシエク・バラニャ県観光局



Wikipediaによると、後期ロマン主義音楽の様式で58曲を後世に遺し、その大半がピアノ曲や室内オーケストラのための作品で、そのほとんどが出版も録音もされずに自筆譜のまま遺されていると言います。


■ ピアノ三重奏曲 ハ長調 作品29 / ペヤチェヴィッチ(Dora Pejačević)



第1楽章冒頭の上品な美しい音楽は特筆に値します。全曲は35分ありますから、BGMとしてお聴きください。


2025年3月24日 (月)

知られざる名曲 第300回  トリストローザ / ヴィラ=ロボス

ブラジル(リオデジャネイロ生まれ)の作曲家 エイトル・ヴィラ=ロボス(Heitor Villa-Lobos 1887 - 1959)を取り上げます。

彼は独学で作曲を勉強し、南米のみならず、20世紀を代表する作曲家の一人として活躍しましたが、指揮者、チェリスト、クラシックギタリスト としても才能を発揮しました。

作品は、クラシックの技法にブラジル独自の音楽を取り込んだ作風で知られていますが、多作家としても知られ、作品数は1000曲を超えます。

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画像 リオデジャネイロの朝焼け  ACワークス  


ヴィラ=ロボスが23歳の頃に作曲したワルツ「トリストローザ(悲しみに満ちて)」は、原曲はピアノ曲ですが、ヴィラ=ロボスらしく、ギターで演奏したものを選びました。


■ トリストローザ / ヴィラ=ロボス
( H. Villa-Lobos  Tristorosa )



音楽をいつくしむかのようにギターを奏でる表情がとても美しいですね。

視聴回数190万回、この演奏は、Tatyana Ryzhkova (タチアナ・リツコヴァ)さん、ベラルーシの女性ギタリストです。


クラシックギター曲と言えば、「禁じられた遊び」とか「アルハンブラの思い出」が有名ですが、皆様のギター名曲リストに、是非この「トリストローザ」を入れていただければ嬉しく思います。


2025年3月19日 (水)

知られざる名曲 第299回 「ストロベリー・オンザ・ショートケーキ」ワルツ / 千住明

今回は、2001年1月から3月まで毎週金曜日22時 - TBSテレビ系の「金曜ドラマ」枠で放送された日本のテレビドラマ、「ストロベリー・オンザ・ショートケーキ」(音楽 千住明)より「ワルツ」を選びました。ご存じの方もあると思います。

ストーリーは、Wikipediaによると、ダテ眼鏡をかけ「もう1人の自分」を演じる気弱な高校生「まなと(滝沢秀明)」は、ある日父親の再婚により義理の妹「唯(深田恭子)」と同居する事になる。

「まなと」に片思いする「遥(内山理名)」、「唯」に片思いする「まなと」、「佐伯」(窪塚洋介)に片思いする「唯」、「真理子(石田ゆり子)」に片思いする「佐伯」…と、片思いの連鎖を描いている。

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ドラマ第1話 ロケ地 噴水のある公園

このドラマの音楽を担当して劇中音楽賞を受賞した千住明((せんじゅ あきら、1960 - )は、日本の作曲家、編曲家、音楽プロデューサー。
当知られざる名曲シリーズ、二度目の登場 https://manriki358.cocolog-nifty.com/blog/2022/09/post-8510c5.html

妹さんは、ご存じ有名なヴァイオリニストの千住真理子さん。お兄さんは日本画家の千住博さんです。


■ 「ストロベリー・オンザ・ショートケーキ」ワルツ / 千住明



この動画の背景に描かれた絵画は、世界的に有名なアーティスト、ニノ・チャクヴェタゼ(Nino Chakvetadze、1971-  トビリシ=ジョージアの首都生まれ)さんのアート作品です。


2025年3月13日 (木)

知られざる名曲 第298回 ベッリーニへのオマージュ / パスクッリ

本日の主人公は、イタリア シチリア島パレルモ生まれの作曲家 兼オーボエ奏者の、アントニオ・パスクッリ(Antonio Pasculli 、1842 – 1924)です。

日本では無名の作曲家ですが、オーボエの名手として活躍し「オーボエのパガニーニ」と称賛されました。しかし目を悪くして40代初めに生地 パレルモに戻りこの地で亡くなりました。

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画像 シチリア島パレルモ ACワークス

イタリアオペラを代表する作曲家 「ベッリーニ へのオマージュ」と題されたこの作品には、ベッリーニのオペラからの2曲の美しい旋律が引用されています。

1曲目は「海賊」より狂乱の場への間奏曲、2曲目は「夢遊病の女」より五重唱「私は悪い女じゃないわ」です。

 

■ イングリッシュホルンとハープのための「ベッリーニへのオマージュ」/ アントニオ・パスクッリ
※時間のない方は開始2分からお聴きください

イングリッシュホルン:ラルフ・ファン・ダール( Ralph van Daal )

ハープ:クララ・ベルガルド( Clara Bellegarde )



2025年3月 4日 (火)

知られざる名曲 第297回 ピアノ三重奏曲第4番 - II. アダージョ / ベートーヴェン

ロマン・ロラン(フランスのノーベル賞作家)が云うように、ベートーヴェンは「不幸な星のもと」に生まれた。

宮廷歌手だった父は収入も少なく、祖父が死んで援助が無くなると、まだ14歳のベートーヴェンは、アルコール中毒の父と、病弱の母、そして二人の弟たちの面倒をみなければならなかった。 

敬愛するモーツァルトに会い、一筋の光明を見るも、母の病状悪化で帰郷し、結局愛する母は亡くなった。生活が困窮する中、熱愛する恋人とも破局を迎える。さらに、この頃から作曲家にとって致命傷ともいえる耳の病気が容赦なく彼を襲うことになる。

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画像 雪のボン ACワークス


苦悩と共に生きたベートーヴェンは、56年の生涯に400曲の作品を遺した。

しかし、交響曲や協奏曲は演奏機会も多く良く知られているが、室内楽は余り知られていない。むしろ敬遠される傾向にあるのが不思議なほどであるが、これは、いわゆる「食べず嫌い」が原因かも知れない。

聴いてみると意外と親しみ易く美しい旋律と出会う。今回の「知られざる名曲」もまさにその1曲である。


あるアンケート調査によると、日本人の一番好きなクラシック作曲家は、1位がショパン、2位がベートーヴェンだそうである。であるなら、もっとベートーヴェンを聴いてみよう! 同じ曲を何遍も聴くのも大事だが、知らない曲を片っ端から聴いてみるのも一考である。


■ ピアノ三重奏曲第4番 - II. アダージョ / ベートーヴェン
 Piano Trio No. 4 in B flat major, Op. 11 - II. Adagio/Beethoven

Max Tan(マックス・タン), violin
Timotheos Petrin(ティモテオス・ペトリン) , cello
Jayoung Kim(キム・ジャヨン) , piano


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