知られざる名曲 第292回 エチュード 嬰ニ短調 作品8-12 / スクリャービン
ロシアの作曲家 アレクサンドル・スクリャービン(Alexander Scriabin, 1872 - 1915)が作曲した 練習曲嬰二短調作品8-12は、クラシックファンなら聴いたことがある名曲です。あのピアニスト ホロヴィッツが、いつもアンコールで弾いたことでも有名です。
ただ今回は、オーケストラバージョンです。その意味で今回の知られざる名曲に選んだわけです。
※本来はピアノ協奏曲風のバージョンをアップしましたが、リンク切れとなり、今回のオーケストラバージョンに差し替えました。ご了承下さい。
画像 ACワークス
トルストイはスクリャービンの音楽を「天才の真摯な表現」と評した。スクリャービンの作品は時を経て音楽界に顕著な影響を与え、ストラヴィンスキー、プロコフィエフ、シマノフスキなどの作曲家にインスピレーションを与えた。
しかし、ロシアの音楽界、そして国際社会におけるスクリャービンの重要性は、彼の死後大幅に低下した。伝記作家ファビオン・バウワーズによると、「生前これほど有名だった人物はおらず、死後これほどすぐに無視された人物もほとんどいない」という。
それでも、1915年4月16日のスクリャービンの葬儀には、あまりにも多くの人が参列したため、切符を買わなければならなかった。棺を担いだラフマニノフはその後、遺族のためにスクリャービンの曲だけを演奏するロシア大旅行に出た。
彼の音楽美学は1970年代から再評価されており、出版された10曲のピアノソナタやその他の作品はますます支持され、近年大きな称賛を集めている。(海外版Wikipedia参照)
■ エチュード 嬰ニ短調 作品8-12 / スクリャービン
少し前の録音のため、音質は良くありません。
指揮 / ハンス・キンドラー
管弦楽 / National Symphony Orchestra (国立交響楽団)
編曲 / LaSalle Spier(ラサール・スパイア)
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