知られざる名曲 第281回 愛の喜びは露と消え(オーボエ)/モーツァルト
モーツァルトの最晩年のオペラ「 魔笛 K620 」。モーツァルトはこの曲が初演された3か月後、1791年12月5日に亡くなりました(享年35歳)。今回の知られざる名曲は、この「魔笛」のアリアが主役です。
画像 ACワークス
「魔笛」第2幕、ザラストロの神殿で「沈黙」の試練を受ける王⼦タミーノ、そこに愛するパミーナが現れます。
タミーノは試練ゆえ話すことがでません。タミーノが何も喋ってくれないので嘆き悲しむパミーナ。
タミーノは沈黙のまま、パミーナに去るように合図します、愛を失ったと思いこんだパミーナ(ソプラノ)が悲嘆にくれて歌います。
ああ、私には分かるわ、もう愛が消え失せてしまったことが、
愛する幸福が消えてしまったことが。
喜びの時よ、あなたは決して、
私の胸には帰って来ないでしょう。
「魔笛」と言えば、「夜の女王のアリア」が有名ですが、今回は第2幕で歌われる パミーナのアリア "愛の喜びは露と消え" を、オーボエ編曲版でお聴きください。
■ 愛の喜びは露と消え(オーボエ)/モーツァルト
Mozart: Die Zauberflöte, K. 620: Ach, ich fühl's, es ist verschwunden
オーボエ演奏は、アルブレヒト・マイヤー(Albrecht Mayer、1965 - )氏。ドイツの世界的オーボエ奏者です。
美しい音色に誰もが魅了されるでしょう。
編曲はマティアス・シュピンドラー (Matthias Spindler、1963 - )氏。マイヤー氏とのコンビは定評があります。