2024年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

開設以来のバックナンバー

書の作品

  • Img_20190628_0001_new
    師匠である 安田朴童先生、馬淵仙園先生のお手本を見て書かせていただいています。少しですが自己流の書もあります。 まだまだ未熟ですが、精進して参りますので、ご支援の程お願い致します。

左上の ▶ 再生ボタンを押して下さい。バッハ、イタリア協奏曲が流れます。もう一度押せば止まります。

壺中日月長とは

  • ある町に住む薬売りの老人(実は仙人)は、店先にぶらさがっている壺に時々身を隠してしまいます。 壺の中は別天地。時は悠々と流れ、豊かで充実した人生がありました。 人は、心の持ち方で、このような境涯に達することが出来るのでしょうか。 定年後は、「何をしてもいい自由」と、「何もしなくてもいい自由」 を得たのですが、私も壺中日月長の心境で、悠々としながらも豊かで充実したセカンドライフを目指したいと思います。 このブログは、そんな日々の出来事や思いを書き留めたいと始めました。
フォト
無料ブログはココログ

« 知られざる名曲 第252回 親愛なるルイーズ / ジョルジュ・ドルリュー | トップページ | 知られざる名曲 第254回 3つの夜想曲 Op. 14:No.1 / フランショーム »

2024年8月13日 (火)

知られざる名曲 第253回 蝉しぐれ / 岩代太郎

久しぶりに日本の作曲家にスポットを当てました。この情緒連綿とした音楽は、岩代太郎(1965 - )の作品です。
※岩代太郎は当シリーズ2度目の登場

彼は、中学3年生の夏から本格的に作曲とピアノのレッスンを始め、1989年に東京藝術大学音楽学部作曲科を首席卒業、以後、多彩なジャンルで活動しており、特に近年では映画音楽を数多く手掛けています。(Wikipediaより)

映画「蝉しぐれ」は、第29回 日本アカデミー賞 優秀音楽賞(2005年)を受賞しています。

320_20240813154001

当「知られざる名曲」シリーズでは、海外作品を中心に、数々の映画音楽をご紹介してきました。

それは、「映画音楽」にクラシック系の「現代音楽」にはない大衆性があるからです。旋律が美しく、親しみやすく、忘れられない名曲が多く存在するからです。音楽は聴衆に受け入れられて始めて存在するものです。

現代音楽は人間の内面に迫ろうとして、余りに複雑化し、今までの調性音楽を否定したり、不協和音の多用によって既成の音楽様式を破壊したのです。騒音化した現代音楽は、聴衆から支持されなくなりました。

ですから、多くの現代作曲家は映画音楽に活路を見出したと言えます。


■ 蝉しぐれ(映画音楽)/ 岩代太郎



クラシック音楽は芸術性が高く、映画音楽は商業主義で、報酬目当てに作曲をするから、映画音楽には高い芸術性はないとする意見もありますが、私はそうは思いません。

クラシック様式で書かれた映画音楽にも高い芸術性があります。もしベートーヴェンの時代に「映画」があったら、ベートーヴェンも映画音楽を書いたと思います。クラシック音楽と映画音楽に優劣はありません。

古典派やロマン派の作曲家は、芸術を重んじて無報酬で貧乏だった。 映画音楽の作曲家は商売で作曲するからお金持ち。などと言うことはありません。

モーツァルトは、王族、貴族からの注文に応じて報酬を得ていました。ベートーヴェンも献呈先からの報酬は1曲 500 フロリン(約 500 万円)と言われています。つまり、お金のために作曲していた側面もあるのです。生きるためには当然です。

その他、クラシック作曲家は、パトロンからの報酬、入場料、ピアノ講師など副業による収入もありました。この構図は、今日の音楽界とあまり変わりません。

当「知られざる名曲」シリーズは、これからも名曲を求めて長い旅をしてまいりますが、主にバロックから後期ロマン派、近現代までの名曲を探訪すると共に、映画音楽のジャンルにさらなる名曲を求めて行く所存です。

また、映画音楽の先には近年若者に人気の「ゲーム音楽」も視野に入れて、クラシックスタイルによる隠れた名曲を発掘してまいります。ご期待下さい。


« 知られざる名曲 第252回 親愛なるルイーズ / ジョルジュ・ドルリュー | トップページ | 知られざる名曲 第254回 3つの夜想曲 Op. 14:No.1 / フランショーム »

音楽」カテゴリの記事

知られざるクラシック名曲の宝庫を開ける」カテゴリの記事