知られざる名曲 第235回 幻想曲 ヘ短調 作品103 D 940 / シューベルト
当「知られざる名曲」に度々登場する シューベルト。ロマン派を代表するオーストリアの作曲家(Schubert 1797 - 1828)です。
その音楽は、深い叙情性を湛え、豊かな感性がほとばしり、美しい旋律に溢れ、私たちリスナーの心を満たしてくれるのです。
しかし、意外にもシューベルトの音楽は知られていません。
日本では 歌曲王のイメージが強く、「冬の旅」など三大歌曲や「魔王」が有名ですが、その他には交響曲「未完成」、「ザ・グレート」位しか一般的には知られていません。
実はピアノ曲や室内楽に隠れた名曲が多いと思います。
シューベルトは31年の生涯に、モーツァルトより多い 1000曲近い作品を遺しました。
もっと幅広く色々な作品が聴かれても良い作曲家です。
今回は、シューベルト最晩年(1828年)に書かれた「幻想曲 ヘ短調 作品103 D 940(Fantasia in F Minor Op. 103, D. 940 )」を選びました。この曲はピアノ連弾曲ですが、初演はシューベルト自身とその友人が弾いたとのことです。
2021年公開のデンマーク映画「アナザーラウンド」の挿入曲に、この曲が使われていますので、その映像を観ながらお聴き下さい。
※アナザーラウンドとは、トマス・ビンターベア監督、マッツ・ミケルセン主演で人生の光と影を描き、第93回米アカデミー国際長編映画賞を受賞した作品です。原題:Druk
■ 幻想曲 ヘ短調 作品103 D 940 / シューベルト
この曲は、本当は20分近くあるのですが、この映像では途中までしか聴けません。
もしよろしければ、是非、坂本彩・坂本リサ 姉妹の名演奏もお楽しみ下さい。
曲の本質に迫った二人の演奏にきっと魅了されるはずです。
超おススメYouTube動画「幻想曲 ヘ短調 作品103 D 940 / シューベルト」
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