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    師匠である 安田朴童先生、馬淵仙園先生のお手本を見て書かせていただいています。少しですが自己流の書もあります。 まだまだ未熟ですが、精進して参りますので、ご支援の程お願い致します。

左上の ▶ 再生ボタンを押して下さい。バッハ、イタリア協奏曲が流れます。もう一度押せば止まります。

壺中日月長とは

  • ある町に住む薬売りの老人(実は仙人)は、店先にぶらさがっている壺に時々身を隠してしまいます。 壺の中は別天地。時は悠々と流れ、豊かで充実した人生がありました。 人は、心の持ち方で、このような境涯に達することが出来るのでしょうか。 定年後は、「何をしてもいい自由」と、「何もしなくてもいい自由」 を得たのですが、私も壺中日月長の心境で、悠々としながらも豊かで充実したセカンドライフを目指したいと思います。 このブログは、そんな日々の出来事や思いを書き留めたいと始めました。
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2024年1月の6件の記事

2024年1月24日 (水)

有名クラシック曲 極上編 No.4 熊蜂の飛行 / リムスキー=コルサコフ

「熊蜂の飛行」は誰もが聴いたことのあるクラシックの有名曲です。

作曲は、ロシアの作曲家 リムスキー=コルサコフ(Rimsky-Korsakov, 1844 - 1908)です。

オペラ『サルタン皇帝』(プーシキン原作)の中の間奏曲で、管弦楽で演奏されますが、ヴァイオリン、チェロ、トランペットなど様々な楽器に編曲されています。

今回は、ピアノ独奏でお聴き下さい。

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熊蜂の羽音を表現するため、奏者は超高速で演奏します。

今回の動画に登場するピアニストは、1987年、中国で生まれた ユジャ・ワン(Yuja Wang)です。来日も多く、生のステージに接した方も多いと思います。

尚、ピアノ独奏用に編曲したのは、ハンガリーのピアニスト ジョルジュ・シフラ(Georges Cziffra, 1921 - 1994)です。この編曲は演奏が最も難しいと言われていますが、果たして ユジャ・ワンはどう演奏するでしょうか?

■ 熊蜂の飛行 / リムスキー=コルサコフ



余り速過ぎて指がハッキリ見えませんが、テンポが速いだけでなく、音楽的な表現力は卓越しています。
この演奏を聴いていると、熊蜂が目の前に迫ってくるからです。

まさに「神わざ」としか言いようがありません。

2024年1月19日 (金)

知られざる名曲 第235回 幻想曲 ヘ短調 作品103 D 940 / シューベルト

当「知られざる名曲」に度々登場する シューベルト。ロマン派を代表するオーストリアの作曲家(Schubert 1797 - 1828)です。

その音楽は、深い叙情性を湛え、豊かな感性がほとばしり、美しい旋律に溢れ、私たちリスナーの心を満たしてくれるのです。

しかし、意外にもシューベルトの音楽は知られていません。

日本では 歌曲王のイメージが強く、「冬の旅」など三大歌曲や「魔王」が有名ですが、その他には交響曲「未完成」、「ザ・グレート」位しか一般的には知られていません。

実はピアノ曲や室内楽に隠れた名曲が多いと思います。

シューベルトは31年の生涯に、モーツァルトより多い 1000曲近い作品を遺しました。
もっと幅広く色々な作品が聴かれても良い作曲家です。

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画像 ACワークス(株)

今回は、シューベルト最晩年(1828年)に書かれた「幻想曲 ヘ短調 作品103 D 940(Fantasia in F Minor Op. 103, D. 940 )」を選びました。この曲はピアノ連弾曲ですが、初演はシューベルト自身とその友人が弾いたとのことです。

2021年公開のデンマーク映画「アナザーラウンド」の挿入曲に、この曲が使われていますので、その映像を観ながらお聴き下さい。

※アナザーラウンドとは、トマス・ビンターベア監督、マッツ・ミケルセン主演で人生の光と影を描き、第93回米アカデミー国際長編映画賞を受賞した作品です。原題:Druk

■ 幻想曲 ヘ短調 作品103 D 940 / シューベルト



この曲は、本当は20分近くあるのですが、この映像では途中までしか聴けません。
もしよろしければ、是非、坂本彩・坂本リサ 姉妹の名演奏もお楽しみ下さい。
曲の本質に迫った二人の演奏にきっと魅了されるはずです。


超おススメYouTube動画「幻想曲 ヘ短調 作品103 D 940 / シューベルト」

2024年1月17日 (水)

知られざる名曲 第234回 「マレーナ」/ ロベルト・アラーニャ イヴァン・カサール

知られざる名曲、今回は 愛情あふれるカンツォーネ「マレーナ」をお聴き下さい。

この曲は、世界的なテノール歌手 ロベルト・アラーニャ(Roberto Alagna 仏 1963- )が、 娘の誕生を祝って作りました。
作曲は、ロベルト・アラーニャと弟のフレデリコ・アラーニャの共作です。

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そして、アラーニャが愛して止まない娘の名前が「マレーナ」、この曲のタイトルです。

「マレーナは、私の中にある最も深い感情を目覚めさせました。私の青春、幸せが蘇ったのです。」と、アラーニャは語ります。


■ 「マレーナ(Malèna)」 / ロベルト・アラーニャ & フレデリコ・アラーニャ



曲の魅力を最大限引き出した編曲は、フランスの作曲家 イヴァン・カサール(Yvan Cassar  

イヴァン・カサール(ピアノ)
アヴィ・アヴィタル(マンドリン)
ロベール・ル・ガル(マンドリン)
ネマニャ・ラドゥロヴィチ(ヴァイオリン)
ペドロ・ハビエル・ゴンサレス(ギター)
マティアス・デュプレッシー(ギター)
ローラン・ヴェルネレイ(ダブルベース)
ムラット・コジュクン(パーカッション)
ライオネル・スアレズ(アコーディオン)、ほか

2024年1月10日 (水)

知られざる名曲 第233回 「フェドーラ」間奏曲 / ジョルダーノ

今回の「知られざる名曲」は、イタリアのオペラ作曲家 ウンベルト・ジョルダーノ(Umberto Giordano, 1867 - 1948)にスポットを当てます。日本のオペラファンなら、彼の代表作「アンドレア・シェニエ」をご存じの方も多いと思います。

しかし、ジョルダーノの時代(19世紀後半~)には、イタリアオペラの巨匠たちがキラ星のように輝いていました。ヴェルディ、プッチーニ、レオン・カヴァレロ、マスカーニなどです。
その陰になって、どうしても目立たない存在だったジョルダーノが書いた「隠れた傑作」が、今回のオペラ「フェドーラ」です。

この作品「フェドーラ」は、帝政ロシア時代のサンクト・ペテルブルグ、パリ、スイスの山荘を舞台にした3幕仕立てで、甘く美しい旋律とドラマティックな劇音楽が魅力です。

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画像 ACワークス(株)

実は「フェドーラ」の作者は、名作『トスカ』の戯曲を書いた フランスの劇作家 ヴィクトリアン・サルドゥです。
「トスカ」は、男女の三角関係を描いた単純明快なオペラでしたが、この「フェドーラ」は登場人物も多く、やや複雑です。

フェドーラ王女は、 ウラジーミル伯爵と結婚することになっていましたが、彼は何者かに殺害されてしまいます。
王女は復讐を誓い、容疑者の ロリス伯爵を追ってパリに向かいます。そこでロリスはウラジーミルを殺したことを告白するのです。
王女は警察にロリスを告発しますが、意外にも原因はウラジーミルの不倫と、先に発砲したウラジーミルにあり、ロリスは正当防衛だったことが判明します。~その後色々あり~フェドーラはロリスの腕の中で息を引き取り幕は下りるのです。

要は自分の婚約者を殺した相手を愛してしまったフェドーラの悲劇の物語です。

そんな悲劇のヒロイン フェドーラ、この音楽は、オペラの間奏曲の中でも飛びぬけて美しいものです。

■ オペラ「フェドーラ」間奏曲(Intermezzo from Fedora)/ ジョルダーノ



 演奏は、ネーメ・ヤルヴィ 指揮、 ヨーテボリ交響楽団 

2024年1月 8日 (月)

知られざる名曲 第232回 Flashback (Spring Waltz OST )/ キム・ヒョンソク

キム・ヒョンソク(金亨錫、김형석、1966年9月27日 - )は、韓国の人気作曲家です。今回は 2006 年 KBSドラマ「Spring Waltz(春のワルツ)」のサウンドトラックの中から「Flashback(フラッシュバック)」をお聴き下さい。

キム・ヒョンソクは、漢陽大学作曲課に入学してクラシック音楽を専攻する予定でしたが、1987年大学先輩でもある歌手ユ・ジェハのアルバムを聞いて感銘を受けて大衆音楽作曲家に進路を変えることになりました。


※ユ・ジェハ
漢陽大学作曲課でクラシック音楽を専攻したが、当時大衆音楽を軽視していた一部クラシック音楽専攻者たちとは異なり、大衆音楽に多くの関心を持ってクラシック音楽と大衆音楽の調和を追求した。1987年にアルバム『愛しているから』を発表するも、その3ヶ月後に交通事故に遭い27歳の若さで死亡している。(Wikipediaより)

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画像 ACワークス(株)

キム・ヒョンソクは、数多くの歌手たちのアルバムやドラマ、映画、ミュージカル音楽を手がけ、1988年以来、約1200曲の楽曲を制作しました。韓国音楽著作権料1位を記録しています。

2017年9月、欧米諸国に倣い、文在寅大統領に象徴曲「ミスター・プレジデント(Mr.President)」を献呈。同曲は同年11月7日、ブッシュ米国大統領以来25年ぶりに国賓として訪韓したドナルド・トランプ米大統領の青瓦台公式歓迎式退場曲としてKBS交響楽団により演奏され話題になりました。(一部Wikipediaより)

■ Flashback (Spring Waltz OST )/ キム・ヒョンソク

 

2024年1月 1日 (月)

知られざる名曲 第231回 戴冠式行進曲 / マイアベーア 

日本のクラシック音楽界では、年末は「第九」、そして正月は「ウインナワルツ」が定番です。

~「第九」を聴いて、色々あった1年を振り返り ~
~ ウインナワルツで明るい新年を迎える ~

クラシックのファンだけでなく市民の多くが、「第九」と「ウインナワルツ」を楽しむという習慣は、素晴らしい国民性だと思いますが、やや個性に欠けるとか、ややマンネリ化しているという声も聞かれます。

2024年を迎え最初の「知られざる名曲」は、ユダヤ系ドイツ人作曲家 マイヤベーア(Giacomo Meyerbeer, 1791 - 1864)にスポットを当てることにしました。マイヤベーアは当シリーズ初登場です。

2023年は、イギリス国王チャールズ3世の戴冠式が、ロンドンで行われたことは記憶に新しい出来事でしたが、今回の知られざる名曲は、約170年前に作られたマイヤベーアの「戴冠式行進曲」です。輝かしい新年に相応しい選曲です。


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画像 ACワークス(株)

マイヤベーアは裕福な家庭に生まれ、高度な音楽教育を受けるも、作曲家としてのスタートは不遇でした。

しかし、イタリアオペラでは成功して名声を得ると、華やかな音楽界を求めてパリへ進出します。
そこでは次々と新作がヒットし、ついに国際的な名声を確立したのです。

ビゼーはマイアベーアを ベートーヴェンまたはモーツァルトと同列に置き「雷神のような劇的天才」と称賛しました。
この頃の人気は、あのヴェルディにも匹敵するほどだったと言われています。そう言えば、この曲は「アイーダ」行進曲と似ています。

しかし時が経つと、反ユダヤ主義思想に基づくワーグナーの批判もあり、マイヤベーアのオペラは退廃音楽のレッテルが貼られ弾圧されたのです。また資料によると、シューマンンも露骨にマイヤベーアを批判したとされます。音楽家の世界も醜い側面があったようです。

マイヤベーア は1864年に亡くなりましたが、やっと近年になって彼の業績が見直され、欧米各地でのオペラ公演が世界中から注目を集めています。

この「戴冠式行進曲」も、グランドオペラ「預言者」の第4幕の音楽で、18本ものサクソルン(サクソフォンの一種)が使われる華やかな音楽です。上演回数は200回を超え、第3幕で太陽が昇るシーンにおいて、オペラ史上初めて電力による照明が試みられました。(以上Wikipediaより一部参照)

■ 戴冠式行進曲(Coronation March)/ マイアベーア



演奏は、スロバキア・フィルハーモニー管弦楽団。

4分足らずの曲ですが、特に 0:42 からの旋律はとても美しく、気分が爽快になります。

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