知られざる名曲 第199回 オペラ「ヘルクラネウム」序曲/ ダヴィッド
日本では無名に近い19世紀フランスの作曲家 フェリシアン・ダヴィッド(Félicien David, 1810 - 1876)が、本日の主役です。
彼は、二十歳のころにパリ音楽院に入学しましたが、やがて中近東を広く旅行して異国のさまざまな民族音楽や民謡に接し、そのときの印象をもとに、帰国後に中東風の楽想を多用した交響的オード《砂漠》(Le Désert 1844年)を作曲、成功を収めました。
そして19世紀フランス音楽における異国趣味の走りとなり、あのビゼーも称賛したと言います。その後のピアノ曲やオペラにも、異国趣味を扱った作品を発表しましたが、その代表的なオペラ作品が、今回取り上げる「ヘルクラネウム (Herculanum、1859年) です。(一部Wikipediaより)
ヘルクラネウム遺跡 画像 Wikipediaより
ヘルクラネウムは実在した古代ローマの町で、ポンペイ、スタビアエ、オプロンティスと共に79年のヴェスヴィオ火山噴火により失われたことで知られています。
このオペラは、フランス語のテキストによる壮大なグランドオペラです。
パリでは、 1859 年 3 月 4 日にオペラ座で初演されました。豪華な舞台セット、壮大な音楽、オペラとバレエの一流スターが出演して大成功を収め、ベルリオーズも称賛しました。そして以後パリ オペラ座で 74 回上演されたと言われています。
■ オペラ「ヘルクラネウム」序曲/ ダヴィッド
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