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  • ある町に住む薬売りの老人(実は仙人)は、店先にぶらさがっている壺に時々身を隠してしまいます。 壺の中は別天地。時は悠々と流れ、豊かで充実した人生がありました。 人は、心の持ち方で、このような境涯に達することが出来るのでしょうか。 定年後は、「何をしてもいい自由」と、「何もしなくてもいい自由」 を得たのですが、私も壺中日月長の心境で、悠々としながらも豊かで充実したセカンドライフを目指したいと思います。 このブログは、そんな日々の出来事や思いを書き留めたいと始めました。
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2023年4月28日 (金)

知られざる名曲 第195回 訣別のワルツ/ヨーゼフ・ランナー

今回はウィンナワルツの創始者ともいうべき オーストリアの作曲家 ヨーゼフ・ランナー( Joseph Lanner, 1801 - 1843)にスポットを当てます。

ワルツと言えば、ヨハン・シュトラウスを始めとする シュトラウス一家が有名ですが、実はヨーゼフ・ランナーが ウィンナワルツの様式を最初に確立した「元祖ウィンナワルツ」! です。ワルツ、ポルカ、ギャロップ、など400曲以上の舞曲を作曲しました。

余りにもシュトラウス一家が有名で、今では彼の名前は陰に隠れていますが、ウィーンフィルのニューイヤーコンサートでは度々 ヨーゼフ・ランナーの作品が演奏されていますので聴かれた方もあると思います。

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画像 ACワークス(株)

■ ワルツ合戦(Wikipediaより)

ウィーンに於いて、ヨーゼフ・ランナーとヨハン・シュトラウス(1世)とは競合関係になり、世に「ワルツ合戦」と呼ばれる熾烈な競争を繰り広げることとなった。

両者の対立が決定的となったのは、1828年にウィーン郊外の舞踏場ボックで演奏を行った時である。ランナーとシュトラウスは揃って演奏したが、どういうわけか激しい口喧嘩が始まり、やがてヴァイオリンの弓や譜面台や太鼓のばちが空中を飛び交うありさまとなったという。


こうしてふたりの関係は完全にこじれたとされるが、現場目撃者の記録は存在せず、実際には乱闘事件はなかったとみる向きもある。ランナーはシュトラウスの自立に際して『訣別のワルツ』を作曲しているが、これは喧嘩別れをテーマにしたものではなく、シュトラウスの門出にあたって彼に贈ったものとも言われる。また、その翌年にランナーとシュトラウスは、慈善コンサートを一緒に開いている。

今回は、この「訣別のワルツ」をご一緒に聴きたいと思います。

■ 訣別のワルツ(Trennungswalzer, op.19)/ ヨーゼフ・ランナー



ウィンナワルツの父 ヨーゼフ・ランナーの「訣別のワルツ」1825年9月1日初演 は、どことなく寂しさを感じさせるワルツです。
しかし転調して明るさを取り戻し静かに終わります。
ライバルのヨハン・シュトラウス(1世)の門出を祝う ランナーの複雑な気持ちが良く表れています。

指揮は、ロベルト・シュトルツです。晩年には「ウィンナ・ワルツの伝統を保持する最後の指揮者」と呼ばれました。ウィンナ・ワルツを語る上で欠かすことの出来ない人物です。

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