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  • ある町に住む薬売りの老人(実は仙人)は、店先にぶらさがっている壺に時々身を隠してしまいます。 壺の中は別天地。時は悠々と流れ、豊かで充実した人生がありました。 人は、心の持ち方で、このような境涯に達することが出来るのでしょうか。 定年後は、「何をしてもいい自由」と、「何もしなくてもいい自由」 を得たのですが、私も壺中日月長の心境で、悠々としながらも豊かで充実したセカンドライフを目指したいと思います。 このブログは、そんな日々の出来事や思いを書き留めたいと始めました。
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2022年11月21日 (月)

知られざる名曲 第176回 ユーカリ/ クルト・ヴァイル

今回は、ドイツの20世紀の作曲家 クルト・ヴァイル(Kurt Weill、1900 - 1950)のタンゴ「ユーカリ」にスポットを当てました。

彼は、ユダヤ人作曲家であったことから、ナチス当局から危険視されるようになり、後期の作品の発表時には、コンサート会場でナチ党員によって組織された暴動が何度も起きました。そして舞台作品の上演は、ナチス当局による暴力的な干渉のため中断せざるを得なかったと言います。

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ヴァイルの代表作「三文オペラ」2013新国立劇場映像より

1933年にパリへ逃れることを余儀なくされたヴァイルは、その地でバレエ音楽や交響曲を完成させました。
1935年になるとアメリカ合衆国に移住してポピュラー音楽を研究し、数多くのミュージカル作品を残しています。(一部Wikipediaより)

この「ユーカリ」は、その頃(1934年)Jacques Deval の劇「マリーギャランテ Marie galante」の付随音楽として作ったものです。のちにロジェ・フェルネ (Roger Fernay、1905-1983) がフランス語の歌詞を付けました。

ユーカリ そこは憧れの国
ユーカリ それは幸せ そして喜び 
ユーカリ そこは悩みも忘れられる場所(歌詞一部)


■ ユーカリ (Youkali Tango Habanera ) / クルト・ヴァイル



■ タンゴはクラシックか?

以前、当「知られざる名曲」シリーズ 第6回で、シュニトケのタンゴ ココ をご紹介しましたが、クラシックの作曲家でもタンゴを書いた人はいます。もちろん、タンゴという音楽が発祥した後の18世紀後半以降になりますが、有名な曲は「アルベニスのタンゴ」です。

また、ビゼーのカルメンに登場する有名な「ハバネラ」は、フラメンコと混ざり合ってアルゼンチンに上陸し「タンゴのルーツ」になったと言われています。

アルフレッド・ハウゼ楽団の演奏で有名な「真珠採りのタンゴ」は、ご存じビゼーのオペラ「真珠採り(しんじゅとり)」中のアリア『耳に残るは君の歌声』が原曲です。タンゴのリズムがクラシック曲に馴染んだ好例です。

近年では、アルゼンチンのピアソラがいます。彼は音楽理論を学んで、総仕上げとしての「ピアノ・ソナタ」など、クラシカル作品を残しましたが、クラシックの作曲家を目指して渡仏し、やがてクラシック、ジャズの要素を融合させた独自の音楽形態を確立しました。


ユーカリ (Youkali Tango Habanera ) はタンゴですが、お洒落でクラシカルな作品です。ジャンルを超えてご紹介いたしました。

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