知られざる名曲 番外編16 「松明と蛇で武装して」/ ヴィヴァルディ
前回の番外編は「顔で指揮をする」でしたが、今回は「顔で歌う」です。
■ 顔で歌う
イタリア人のメゾソプラノ歌手 チェチーリア・バルトリさんの顔を見て下さい。すさまじい表情です。
それもそのはず、この歌は強烈な怒りと復讐の歌なのです。
■ このアリアのあらすじ
将軍ホロフェルネスは、抵抗するユダヤ人打倒のため大軍で町に攻め込みます。
しかし美貌の寡婦ユディータは、町を救うため色仕掛けで 敵将ホロフェルネスに近づき、美酒で酔いつぶしてから(侍女の力を借りて)首を切り取ってしまいます。
異常に気づいた従者 ヴァガウス(このアリアの歌手)は、将軍ホロフェルネスのテントの中で首のない主人を発見し、主人を殺害した寡婦ユディータに猛烈な怒りと復讐を誓うのでした。
画像 ウィキメディア・コモンズ Judith Beheading Holofernes by Caravaggio.jpg
現存するヴィヴァルディの唯一のオラトリオ『勝利のユディータ RV.644』からアリア「松明と蛇で武装して」を是非お聴き下さい。
怒りに震える 従者 ヴァガウス(歌手 チェチーリア・バルトリ)の迫真の歌唱です。
■ アリア「松明と蛇で武装して」/ ヴィヴァルディ
怒髪天を衝く。
拍手が鳴りやみません。当然です。
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