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  • ある町に住む薬売りの老人(実は仙人)は、店先にぶらさがっている壺に時々身を隠してしまいます。 壺の中は別天地。時は悠々と流れ、豊かで充実した人生がありました。 人は、心の持ち方で、このような境涯に達することが出来るのでしょうか。 定年後は、「何をしてもいい自由」と、「何もしなくてもいい自由」 を得たのですが、私も壺中日月長の心境で、悠々としながらも豊かで充実したセカンドライフを目指したいと思います。 このブログは、そんな日々の出来事や思いを書き留めたいと始めました。
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2021年12月18日 (土)

知られざる名曲 第110回 祈り( Prayer)/ ブロッホ

今回取り上げた エルネスト・ブロッホ(Ernest Bloch)は、ヨーロッパ・アメリカ各地を駆け巡る音楽生活の中で作曲技法を高め、ユダヤへの深い精神的な憧れを表現した作曲家です。

彼は、1880年にジュネーブで生まれ、ブリュッセルで学び、1916年にアメリカに移住し、最終的にオレゴン州ポートランドに定住し、1959年に亡くなりました。彼は火葬され、彼の灰は瑪瑙(めのう)ビーチ(オレゴン州の北海岸)の家の近くに撒かれました。 

オペラ「マクベス(1910)」などの大規模な作品で有名ですが、チェロとオーケストラのためのヘブライ狂詩曲「シェロモ(1916)」は、今日でもコンサートのレパートリーの一部です。

マーラー、ドビュッシー、そして彼の教師であるヴァイオリニストのウジェーヌ・イザイを含む彼の時代の主要な作曲家の影響を受けたにもかかわらず、彼の音楽は本質的にロマン派を継承したものです。

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ブロッホは、ユダヤ人の信仰を強く認識し、ユダヤ人の文学と民俗学に直接影響を受けたいくつかの作品を書きました。そして、その傾向は年を追うごとに顕著になっていくのです。(参照記事 https://makerandson.com.au/pages/music)

この「祈り( Prayer)」は、ブロッホの組曲「ユダヤ人の生活から」(1924年)の第2楽章が原曲です。その深い音楽性をお聴き下さい。


■ 第110回 祈り( Prayer)/エルネスト・ブロッホ(1880-1959)



演奏は、Harriet Krijgh (ハリエット・クリーフ 1991- )さん、オランダの女性チェリストです。5歳からチェロを始め、2004年からウィーンへ移り、ウィーン音楽院でチェロの研鑽を積みました。

指揮のギエドレ・シュレキーテ(1989- )氏は、リトアニア出身の指揮者で、オペラを中心にヨーロッパで活躍しています。2021年には東京文化会館でモーツァルトの『魔笛』を指揮しました。

二人は同年代です。この精神性はどこから来たのでしょう。それにしても最近、クラシック界では若い演奏家の活躍が目立ってきました。とても楽しみです。


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