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  • ある町に住む薬売りの老人(実は仙人)は、店先にぶらさがっている壺に時々身を隠してしまいます。 壺の中は別天地。時は悠々と流れ、豊かで充実した人生がありました。 人は、心の持ち方で、このような境涯に達することが出来るのでしょうか。 定年後は、「何をしてもいい自由」と、「何もしなくてもいい自由」 を得たのですが、私も壺中日月長の心境で、悠々としながらも豊かで充実したセカンドライフを目指したいと思います。 このブログは、そんな日々の出来事や思いを書き留めたいと始めました。
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2021年8月20日 (金)

知られざる名曲 第89回 鏡の中の鏡/ペルト

今回は、アルヴォ・ペルトの稀有な音楽作品「鏡の中の鏡」(Spiegel in Spiegel 1978年) にスポットを当てます。

アルヴォ・ペルト(Arvo Pärt, 1935年9月11日 - )は、エストニア生まれの作曲家で現在85歳、この作品は彼が43歳の時に作られました。
現代の作品ですが、現代音楽とは明らかに一線を画した清澄な音楽が展開します。


■「鏡の中の鏡」と言うことは、鏡の中に鏡が何重にも映っていて「無限の画像」を生成する様子を指しています。
同名の文学作品に、やはり鏡の世界を描いた、 ミヒャエル・エンデ(Ende,Michael 独1929 - 1995 ) の「鏡の中の鏡ー迷宮」があります。
読者をめくるめく意識の迷宮へと導きながら人間存在の神秘と不可思議さを映し出す名作と言われています。

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画像 鏡の中の鏡展(2006年、名古屋市内) https://atsunao.exblog.jp/4053531/


音楽は、4分の6拍子、ピアノによる上昇する4分音符の分散和音が延々と続き、弦楽器の旋律は弱音の持続音で行きつ戻りつ、上昇と下降を繰り返します。そして、ピアノ左手の低い減衰音と、夜空に閃光が走るような高音の減衰音。

音の動きを最小限に抑え、パターン化された音型を反復させる音楽で、ミニマル・ミュージック (Minimal Music)と呼ぶそうですが、聴き手は不思議な音楽空間をしばし彷徨って深遠なる意識の世界を垣間見るのです。


■ 第89回 「
鏡の中の鏡」/ アルヴォ・ペルト



ある批評家は、この作品を「沈潜する静謐な音楽」と言いましたが、まさにArvo Pärt の美学の結晶です。




■ 参照
Wikipedia、エディクラシック記事https://edyclassic.com/1616/

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