知られざる名曲 第51回 Seven Years in Tibet / ジョン・ウィリアムズ
第51回は ハリウッド映画のレジェンド、ジョン・ウィリアムズ(John Williams)が、満を持して登場致します。
彼は、アカデミー賞5回、グラミー賞25回、ゴールデン・グローブ賞4回など、幾多の受賞歴に輝く映画音楽界の巨匠(作曲、指揮者、ピアニスト)です。(受賞歴は2020年5月現在)
ニューヨーク州生まれ、ロサンゼルス移住後は名門UCLAに進み、その頃作曲を学び、さらにジュリアード音楽院でピアノを学びました。
「スター・ウォーズ」、「ハリー・ポッターと賢者の石」などの映画音楽とは別に、ロサンゼルス五輪のための《オリンピック・ファンファーレとテーマ》、小澤征爾ホール(タングルウッド )落成記念のための《チェロ協奏曲》をはじめ、《テューバ協奏曲》、《ホルン協奏曲》、《オーボエ協奏曲》などのクラシック作品も多く存在します。
これまでにボストン響、ニューヨーク・フィル、シカゴ響など全米主要オケのほぼすべてとロンドン響を指揮。2020年1月にはウィーン・フィルを初めて指揮し、ヨーロッパ大陸デビューを飾りました。
今回は ジョン・ウィリアムズの数ある名曲の中から 映画「Seven Years in Tibet(セブン・イヤーズ・イン・チベット)」を聴いてみることにしました。
この映画は、第二次世界大戦中、捕虜となったオーストリア人登山家が脱走の末 チベットに辿り着き、その禁断の地でのダライ・ラマとの友情、魂の遍歴を描くヒューマンドラマです。
映画音楽と言っても、クラシックのチェロ協奏曲です。実際にサウンドトラック盤は、世界的なチェリスト “ヨーヨー・マ” が演奏しています。
■ 第51回 Seven Years in Tibet / ジョン・ウィリアムズ( 1932- )
前半、ドラマティックなオーケストレーションに圧倒されます。そして陰影のあるチェロが美しい~とても印象的です。
後半、音楽にチベット色が現れると、チェロが深い瞑想の世界に入り、静かにテーマが回想されて消えるように終わります。
余韻をたたえた最後の音に、拍手は数秒ありませんでした。
チェロのセシル・グリューブラーは、チューリッヒ芸術大学、ノルウェー音楽アカデミー出身の俊才。
彼女の深い音楽性に思わず手を合わせました。
参照 ジョン・ウイリアムズ公式サイト
https://www.universal-music.co.jp/john-williams/biography/
♬音楽で癒されよう
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