知られざる名曲 第39回 「マタイ受難曲」より「憐れみ給え、わが神よ」/バッハ
知られざるクラシック名曲の宝庫を開ける
有名作曲家の知られざる名曲、真打登場と言うことで、今回は ヨハン・ゼバスティアン・バッハ の隠れた名曲にスポットを当てることにしました。
言うまでもなくバッハは、バロック時代のドイツの作曲家で、日本では小学校の音楽授業で「音楽の父」と教えてきました。
ヴァイオリン曲「G線上のアリア」や、オルガン曲「トッカータとフーガ」などは特に親しまれています。
しかし、生前のバッハは作曲家というよりもオルガン奏者として知られ、作曲家として評価されたのは、死後79年経った1829年、「マタイ受難曲」のベルリン公演(聖トーマス教会)がきっかけでした。バッハを世に出したのは、この時「マタイ受難曲」を指揮したメンデルスゾーン(当時20歳)だと言われています。バッハの原点は「マタイ」にあったと思います。
もうずいぶん昔ですが、ある音楽雑誌社が「あなたが、無人島へ行くことになったら、どんな曲を持っていきますか?」というアンケートを行い、その結果は「マタイ受難曲」が1位でした。ちなみに2位はモーツァルトの「魔笛」だったと記憶しています。
もし、世界が滅亡するので人類が火星に移住することになり、1曲だけ、その宇宙船に積み込めるCDを選ぶとすれば、クラシック音楽ファンの多くは「マタイ受難曲」を選ぶでしょう。
「マタイ」は人類の遺産です。
その中から、第2部 47曲 アルトのアリアをお聴き下さい。
■ 第39回 「マタイ受難曲」より「憐れみ給え、わが神よ」
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(Johann Sebastian Bach, 1685 - 1750)
ヴァイオリンのオブリガート(助奏)が実に美しいのです。アルトの歌唱が祈りに満ちています。
この動画は、名演の誉れ高い カール・リヒター指揮、ミュンヘンバッハ管弦楽団・ミュンヘンバッハ合唱団。
そしてアルトは、ユリア・ハマリです。
※オブリガート メロディを引き立たせるため、同時に演奏される別のメロディのことで、助奏ともいう。
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