セルフヒーリング倶楽部 ⑪ 貧乏ゆすりのススメ
貧乏ゆすりは日本では良いイメージがありません。
小さい頃、貧乏ゆすりをすると「行儀が悪いわね!」と、よく母親から叱られました。
お金が無くて、着る物も食べる物もままならない貧乏な人が、寒さや飢えからブルブルと小刻みに震えている様子から「貧乏ゆすり」という言葉が生まれたようです。
しかし海外では悪いイメージはなく、英語では「leg shaking」、ただ「足を振る」としか言いません。
そればかりか、貧乏ゆすりは健康面で大きなメリットがあることが分かってきました。
1.冷え・むくみ解消
ふくらはぎは、足の血液を心臓に戻していく「ポンプ」の役割も担っていますので、この筋肉が動くと、全身の血行がよくなるといいます。ある実験では、20~40歳代の女性4人に貧乏ゆすりをしてもらい、ふくらはぎをサーモグラフィーで観察したところ、皮膚の表面温度が5分後に約2度上昇したそうです。3.3度も上がった人もいました。
ふくらはぎの皮膚の温度が上昇するのは、血流が改善するからです。血流が改善することで、女性に多い「冷え性改善効果」や「足のむくみ」にも良いと言われています。 また関節の軟骨の再生を促す効果があり、特に股関節には効果が高く、実際に医療機関でも 治療の一環として用いられています。 中高年以上に多い、変形性股関節症。股関節に隙間の治療に貧乏ゆすりを積極的に取り入れている病院もあります。
2.エコノミークラス症候群の予防
エコノミークラス症候群は飛行機の座席で長時間過ごしたため、静脈にできた血の塊(血栓)が肺の血管などに詰まって起きます。
貧乏ゆすりで血流が良くなれば、血栓ができにくくなります。
アメリカのシドニー大学で実施された調査においても、1日の座っている時間が長い人(8~11時間)と短い人(4時間未満)とを比べると、長い人は死亡リスクが15%も上昇、11時間を超えると、死亡リスクが40%上昇します。これは喫煙のよる死亡リスクに匹敵するか、それ以上とも言われているそうです。
3.脳や心にも良い
何と精神疾患を持つ患者さんに、貧乏ゆすりを勧める病院もあるようです。 ふくらはぎの運動は脳に血液を送りやすくし、心臓の圧力+ふくらはぎの圧力が加わり、より血液循環が 良くなるようです。
これにより脳にいく血液量が増え、集中力が高まり精神疾患の治療効果が高まるようです。また化学物質のひとつである「セロトニン」の分泌量も増えて、精神を安定させる効果も増します。 電車やマッサージチェアなどのリズミカルな細かい振動は、ついつい眠くなってしまいますが、 睡眠にも良い効果がありそうです。
4.副作用もなく、お金も掛からない
さらに貧乏ゆすりは副作用がありません。もちろんお金も掛かりません。いつでも何処でも手軽に出来ます。ただ外出先だと人目が気になるだけです。
最近は、貧乏ゆすりの原理を応用した(自宅で出来る)簡単なトレーニング機器も発売されています。
実は私もこの機器を利用しております。https://www.kenkolife.co.jp/
■ 貧乏ゆすりで集中力アップ
健康に良いだけではありません。貧乏ゆすりは集中力をアップさせます。
長時間じっと座っている状態は、血液を足の方へ下げやすくします。つまり、頭に血液が上がりにくいということなのです。頭を使って集中するためには、頭に血液が必要です。そこで、貧乏ゆすりで血液循環を助けてあげることで、集中力が増すというわけです。
集中力をアップさせ、仕事や勉強の効率を上げて下さい。
今回は「貧乏ゆすり」の健康面でのメリットを調べてみました。
出来れば、言い方を「貧乏ゆすり」ではなく、「健康ゆすり」とか「長生きゆすり」にすれば、もっと普及するのではないでしょうか。
※参考サイト
大樹生命健康コラム https://www.taiju-life.co.jp/joyful/health/023/index.htm
日経新聞 貧乏ゆすり、実は健康にプラス https://www.nikkei.com/article/DGXDZO40249640X00C12A4MZ4003/
足立耳鼻咽喉科 健康ブログ https://adachijibika-fushimi.com/column/binbouyusuri20191126
イラスト・写真 写真AC https://www.photo-ac.com/
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