エピセンター? コロナの新用語
今回のコロナ関連では、新しい横文字(カタカナ)用語が続出しています。
■ 東京に「エピセンター」が発生
東大先端科学技術研究センター名誉教授の児玉龍彦氏は、新宿区に新型コロナウイルスの「エピセンター」が形成されつつあると指摘しました。(2020・7・16 各社ニュース)
聞いたこともなかった「エピセンター」とは、「感染集積地」または「震源地」という意味だそうです。
画像 © FNNプライムオンライン より
■ 良く使われる横文字
学者の先生は横文字がお好きなようで、「オーバーシュート」(感染爆発)も、専門家会議の記者会見で飛び出した用語です。(でも、感染爆発なら、本来は「アウトブレイク」ではないでしょうか、良く分かりません)
また小池都知事は、さかんに「ステイ・ホーム」と言いましたが、これは意味が分かります。多分「ロードマップ」も小池さんでしょうが、これも良く分かります。今は使われなくなった「東京アラート」も小池さんでした。
そして、すっかり定着した「ソーシャルディスタンス」(社会的距離)は、政府の会見で初めて使われたのではないでしょうか。
さてさて、「パンデミック」と宣言したのは WHO のテドロス事務局長でしたが、「ロックダウン」は誰か分かりません。
本当に色々な横文字(カタカナ)が飛び交いました。
一方、「Withコロナ」時代の「テレワーク」、「オンライン」は、日常的に使われています。「アフターコロナ」や「ポストコロナ」も普通に使われています。
これまでに13の横文字が確認されましたが、まだ全てではありません。
■ 特別な意味を持つ「クラスター」
今や誰もが使っている「クラスター」(感染者集団)は、戦前生まれの方には特別な意味合いがあります。
先の太平洋戦争末期で日本が焦土と化したのは、米軍がB29から落とした「焼夷弾」によるものですが、米軍が開発した「焼夷弾」は、複数の小さな「焼夷弾」を大きな容器(弾穀)に収納して、投下後に空中で分散して広い範囲を焼き尽くす非人道的な兵器でした。
※米国戦略爆撃調査団は30万人以上の死者、1,500万人が家を失ったと報告しています(諸説あり)。
この「焼夷弾」もクラスター(集団)爆弾の一種と言われています。
そんな昔のことは誰も忘れてしまって、今では抵抗なく使用していますが、「クラスター」には恐ろしい過去があったのです。
https://fukiagesho.exblog.jp/28453227/ より
■ 今回の「横文字」続出の背景には、ただ単に日本人が横文字が好きとか、西洋文化にコンプレックスがあるとか、と言うことではなく、敢えて「横文字」にすることで、目新しいイメージを作り「インパクト」を与えたかったからではないかと推測できます。
私たちをテレビの前に釘付けにして、新しい「横文字」で注意を引き付ける。そんな意味(戦略)があったのではないでしょうか。
次は、どんなコロナ関連の「横文字」用語に出会えるでしょう。注目したいと思います。
コロナの新用語、今度は「ワーケーション」
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