異色のテノール八田雄三
キャスティング(投げ釣り)の名手で、アマチュアテノール歌手の八田雄三氏のミニコンサートを聴く機会に恵まれました。(2019・12・18)
釣りの用語であるキャスティングとは、竿にリールをつけ仕掛けを遠くへ投げることを言いますが、キャスティング競技は、その飛距離を競うもので、歴史は古く第1回~3回のオリンピックの正式種目でもありました。
今でも2年に一度世界大会が開かれていますが、八田雄三氏は世界タイトルを1回、日本タイトルを19回手中に収めている世界的なプレヤーなのです。
キャスティングのために徹底的に身体、特に体幹トレーニングに励んだことが、後のテノール歌手としての才能開花に繋がりました。
彼は、声楽の専門教育を受けたわけでもなく、ただ、パヴァロッティやドミンゴのCDを穴のあくほど聴いて独学で勉強したそうです。
その結果、アマチュアとは思えない「豊かな声量」と、一流歌手の「輝かしい声質」を得たのです。まさに名も無い大スターの誕生でした。
見事な歌唱を披露する八田雄三氏(Xmasコンサート会場にて)
当日は、オペラ「愛の妙薬」より“人知れぬ涙”、日本歌曲“落葉松”、イタリア民謡「彼女に告げて」他を熱唱されました。(ピアニスト市橋治代氏)
本人の話しによれば、免許更新の際、認知症の検査を受けたそうですから、年齢は想像が付きます。その年齢で、この声量は信じられません。少なくとも、現役テノール歌手としては最高齢に近いと思います。
当ブログで動画をお見せ出来ないのが残念でなりません。八田雄三氏の益々のご健勝を祈ります。
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