ピアニストの話題三つ
ピアニストの最近の話題を三つ取り上げました。
■ 清塚信也の快挙
2019年8月16日、テレビなどで人気のピアニスト清塚信也さんが、東京の武道館でコンサートを行い、ファンら約7000名の観客によって会場は埋め尽くされました。(各社ニュース)
クラシック系ピアニストの武道館ライブは史上初で、観客動員が心配されましたが、12台のピアノをフル動員した圧巻のステージで、3時間40分に及ぶ大イベントが成功したようです。私も行きたかったのですが・・・。
実は、10年以上も前ですが、清塚さんとはヤマハのコンサートで2回お会いして二人で食事をする機会がありました。気さくに音楽談義をしましたが、やはり良い意味でナルシストで、テクニックも容姿もトークも並外れていて、ピアノの弾けるタレントとしての素質を感じました。
■ 銭湯のピアニスト
2019年8月19日、ピアニストの米津真浩さんによる「銭湯のピアニスト」というコンサートが、なんと銭湯で行われました。
「戦場のピアニスト」ではなく、「銭湯のピアニスト」というコンサート名が面白いところですが、主催者がクラシック音楽の敷居を下げようとアイデアを出し、銭湯でのピアノコンサートが実現したといいます。
ピアノは湿気に弱い楽器です。この写真を見る限り、ピアノはタイルの洗い場に置かれているようですが、さすがにお湯は抜いてあるので、湿気はあまりないかも知れません。
風呂場は良く響きますから音楽ホールと似ていますが、当日はどんな音色が響いたのでしょうか。史上初の「銭湯のピアニスト」、面白い企画だと思いました。
■ A I のピアニスト
最新のニュースによると、ヤマハ株式会社は、伝説的ピアニスト故グレン・グールド氏の音楽表現をピアノで演奏することができる画期的な「A Iシステム」を開発し、2019年9月7日にオーストリアのリンツ市で公開する予定です。
グレン・グールドといえば、37年も前に亡くなった個性派ピアニストです。■ 当ブログ グレン・グールド変人ぶりランキング10
その演奏がAIによって現代によみがえる訳です。その仕組みは、世界初となる「深層学習技術」を採用したAIシステムだそうですが、素人には難しくて良く分かりません。
以前、ヤマハは「人工知能演奏システム」を用いて、20世紀のピアノの巨匠、故スヴャトスラフ・リヒテル氏の往年の演奏を自動演奏ピアノで忠実に再現したり、他の演奏団体に合わせて、息のあったアンサンブルとして披露することに成功しました。(主催 東京藝術大学)
■ 当ブログ参考記事 今は亡き巨匠が人工知能で共演
A I は自動運転ばかりではありません。芸術分野まで浸透してきました。
すでに、過去の膨大な演奏データや楽譜を分析して、A I がモーツァルト風な曲を作ったり、故人の演奏を奏でることは技術的に可能になっています。
近い将来、A I による作曲、A I による演奏の「A I コンクール」が、A I 審査員によって行われるようになるかも知れません。そのほうが良い作品が出来、良い演奏になり、より公平な審査が行われることでしょう(笑)。
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