対立から見えるもの 2
今年の流行語大賞は、「ホワイト国」でしょうか?それとも「GSOMIA」でしょうか?
いやいや、世間をにぎわした話題性から言ったら「N 国党」ではないでしょうか(もちろん冗談ですが)。
NHKは当然としても、民放各社も全く報道しなくなった「N 国党」のニュース。
もっぱらYouTubeなどのネット上で大ブレーク中。ついつい動画を見てしまう人も多いと思います。
■ テレビ 対 YouTube(インターネット)
「国会議員ユーチューバーがNHKをぶっこわーす!」で有名なN 国党の立花議員。今ではれっきとした公党の代表です。
初めは、その破天荒な行動で「NHK」を標的にしていましたが、タレントのマツコ・デラックスさんを攻撃するなど、行動がエスカレートしてきました。また、糾弾決議を受けた丸山衆院議員を入党させるなど、手段を選ばない手法には少なからず批判もあります。
しかし、手法に賛否両論あるものの、これだけ世間を騒がせている N 国党 立花議員の動向が、テレビで報道されないのは何故でしょうか。
スポーツ誌や週刊誌が面白おかしく報じているだけで、テレビはどのチャンネルもニュース、ワイドショーで全く取り上げていません。
特に、警察も出動している マツコ・デラックスさんの騒ぎがテレビで報道されることはありません。
タレントの太田光さんも、「各局、あの話題を取り上げないじゃない?」と、メディアが報じないことに疑問を呈し、「どこの局だって“マツコ様々”でやってるわけで、そのマツコが攻撃されてるときに『傍観すんの?』って俺は思う」「あの事件を取り上げないっていう傍観ぶり、気持ち悪さ。それはいじめを傍観していたっていうことに俺個人の考えではなる」(日刊スポーツ 2019・8・28ネット記事より)と言っています。
この世の中で起きていることが、テレビ局のフィルターを通して報道されたり、まして黙殺されてしまっては、公共放送の存在意義は無くなってしまいます。
今日もネットニュースやYouTubeなどの動画サイトでは、N 国党の話題で持ち切りです。しかしそのことはテレビでは報じられません。
下手に扱って、テレビ業界の裏を暴露されたり、噛みつかれたら大変です。「さわらぬ神に祟りなし」立花氏に関わらないほうが得策とばかりに、各テレビ局は「だんまり戦術」を決め込んでいます。
N 国党の台頭で、テレビ 対 YouTube(インターネット)の構図が明らかになりました。
今日、スマホの普及で国民の多くはインターネットを見ています。「国民の知る権利」はネットで保たれていますが、テレビしか見ない人は、このニュース(騒動)を知り得ません。このような事例は他にもあるかも知れません。
この先、娯楽としてのテレビ、文化教養としてのNHKが無くなることはないでしょう。しかし、ネット社会の拡大・スマホの普及が徐々にテレビの領域に迫っています。テレビは転換期を迎えています。報道の在り方も問われています。
テレビもネットも国民にとって必要なメディアです。N 国党の問題提起によって、そのことを再認識すると共に、両メディアの共存共栄が図られ、健全で透明性のある番組が作られることを願うものです。
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