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壺中日月長とは

  • ある町に住む薬売りの老人(実は仙人)は、店先にぶらさがっている壺に時々身を隠してしまいます。 壺の中は別天地。時は悠々と流れ、豊かで充実した人生がありました。 人は、心の持ち方で、このような境涯に達することが出来るのでしょうか。 定年後は、「何をしてもいい自由」と、「何もしなくてもいい自由」 を得たのですが、私も壺中日月長の心境で、悠々としながらも豊かで充実したセカンドライフを目指したいと思います。 このブログは、そんな日々の出来事や思いを書き留めたいと始めました。
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2019年6月 9日 (日)

理解に苦しむニュース 2

◆高齢者の免許返納

高齢者の重大事故を受けて、最近のニュースでは東京都などで運転免許の自主返納者が急増していると伝えている。

公共交通網が整っている東京などの大都市はいいが、地方では「車がなかったら生活できない!」という事は分かっているのに、テレビは免許証の返納を勧める論調が多い。

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あるバス会社のお得感満載のチラシ

確かにバス・タクシー会社にとっては利用者が増えていいかも知れないが、もし返納したら、高齢者(高齢者世帯)の日常の不便は計り知れないだろう。まだそれだけ社会的整備(環境)が進んでいない。

≪社会的整備の一例≫ ランダム列記

自動ブレーキの高性能化、自動ブレーキ搭載義務の法制化、搭載車の減税措置、購入補助金制度、バス・タクシー料金の割引、安全な公共交通網の整備(自動運転の早期実用化含む)、コミュニティバスの導入、タクシーライドシェア(相乗り)促進、地域住民による運転代行サービス(有料)、移動スーパー、移動診療、地元商店による御用聞きの復活、宅配サービス強化、etc など多方面の施策が総合的に行わなければ問題は解決しない。※実施されている方策もあるが十分とは言えない。

日頃運転していると、高齢者に限らず危険な運転を目にすることが多い。高齢者だけを悪者にするのではなく、社会全体でこの問題に取り組まなければならない。

免許返納ばかりが安易にクローズアップされることは理解に苦しむ。

 

◆丸山議員の抗弁

丸山議員の、「戦争」発言をめぐって、国会では異例の「糾弾決議案」が与野党の全会一致で可決された。

ニュースによると、この決議に対し丸山氏はツイッターで、出処進退は自分で決めるという勝海舟の言葉「行蔵(こうぞう)は我に存す。毀誉(きよ)は他人の主張」を引用し、重ねて辞職を拒否した。全く理解に苦しむ。往生際が悪いを通り越して「破廉恥」でさえある。

「議員の資格はない!」と国会で糾弾され、誰一人味方がいない中、いったい何ができるというのだろうか。日本維新の会代表の松井市長が言う通り、「早く辞めて病院へ行ったほうが良い」が、最も的確なアドバイスである。まだ若いのだから、アルコール依存症や悪癖を治して「出直して来い!」と言いたい。

 

◆レジ袋有料化

原田環境相は3日記者会見し、スーパー、コンビニなどで配る無料のレジ袋を一律に有料化する法令づくりを、東京オリンピックまでに目指す意向を表明した。

確かに、レジ袋の規制は世界の潮流となっているが・・・

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レジ袋による海洋汚染があるというが、どうしてレジ袋が海に流されるのだろうか。少なくとも日本人はレジ袋を海に廃棄してはいないはずである。むしろ日本人は、レジ袋を大切に再利用している。

家庭のゴミ箱にはレジ袋がはめられている。分別回収のペットボトルやビン類、缶類もレジ袋に仕分けして出す。無料でもらえるレジ袋はとても重宝で、生ゴミを入れたり、汚れた下着を入れたり、各家庭で色々と再利用されている。

プラスチック製品による環境汚染は深刻だが、一番大事なことは、不法に河川や海洋、山や畑などに廃棄しないことである。現在のよう分別回収して施設で処理すれば何の問題もないはずである。もし違反があれば取り締まれば良い。

レジ袋有料化は本当に必要だろうか。仮にレジ袋が減っても、家庭では新たにレジ袋に代わるビニール袋を買わねばならない。スーパーやコンビニでは万引きが増えるだろう。もっと他にやることはないのか。やはり理解に苦しむ。

 

◆レベル4で全員避難

2019年5月29日から気象庁や国土交通省では、大雨警報や洪水注意報などの防災情報を、5段階の警戒レベルで発表する運用が始まった。レベル4で全員避難である。

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もちろん、このような避難の指針を作ることは重要だが、最近の日本の防災政策は、予知と避難に重点が移ったように思えてならない。

地震予知は全く実用化されていない。最近の報道によると、南海トラフ巨大地震についての直前予知は「100回試みても99回は失敗する」と、日本の地震学者が考えていることが分かった。残念ながらそのレベルである。

日本はこれまでも地震予知に巨額の予算を投じてきたが、「100回試みても99回は失敗する」レベルでもまだ諦めないようである。

災害を予知することと、災害が起きた時に避難することを「防災」というのだろうか。広い意味では防災に違いないが、本来の「防災」とは、災害を未然に防ぐことである。

ハザードマップも防災の一助になるが、災害そのものを防ぐことは出来ない。レベル4で避難すれば、人命は助かるかも知れないが、家や家財は守ることは出来ない。

今、東北では総事業費約1兆円、計約600カ所、総延長400キロメートルの防潮堤が建設中である。最大高さ15.5メートルの防潮堤は景観上は賛否があるが、あの津波から国民の命と財産を守るためにはやるしかないだろう。

同じことが、南海トラフ、首都直下型、豪雨災害についても言える。特に土砂災害は深刻で、台風や地震によって起こる「がけ崩れや土石流」などの危険個所は66万地域(政府広報)にも及んでいる。

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国土交通資料  近10年の土砂災害発生件数

これほど頻発しているなら、危険度の高い順に「擁壁」を作るなどの改修工事を行うべきである。もし予算不足などで工事が進まないなら、高速道路や橋を作ることを中断してでも「災害防止」を優先すべきではないか。

しかし、日本では災害を防ぐことより、予知と避難に重点が置かれている。災害が起きたら救助活動は懸命に行われるので、その点は評価できるのだが・・・

実際、毎年のように自衛隊が災害派遣されて救助活動や生活支援(炊き出しや仮設の風呂など)をしているので、自衛隊を違憲などという国民は少なくなった。※本当は自衛隊は災害救助隊ではなく「戦争」のできる軍隊である。

かくのごとく日本の「防災」政策は、「防災」ではなく「避災」に近い。なるべく事前に予知(予報)をして、安全なところに逃げてもらおうという政策である。避難所での生活がどれほど困難かは、経験した人しか分からない。

「レベル4です。全員避難してください!」今年もそんなニュースが流れるのだろうか。逃げまどう日本人は哀れである。

 

以上ささやかな私見に過ぎないが、世の中は「理解に苦しむニュース」が多いと言わざるを得ない。議論が深まることを願うものである。

 

■理解に苦しむニュース (2015年の当ブログの記事)

 

 

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