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  • ある町に住む薬売りの老人(実は仙人)は、店先にぶらさがっている壺に時々身を隠してしまいます。 壺の中は別天地。時は悠々と流れ、豊かで充実した人生がありました。 人は、心の持ち方で、このような境涯に達することが出来るのでしょうか。 定年後は、「何をしてもいい自由」と、「何もしなくてもいい自由」 を得たのですが、私も壺中日月長の心境で、悠々としながらも豊かで充実したセカンドライフを目指したいと思います。 このブログは、そんな日々の出来事や思いを書き留めたいと始めました。
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2019年1月 3日 (木)

2019年がメモリアルイヤーの作曲家

当ブログでは、クラシック音楽に的を絞り、生誕又は没後が50年単位でキリのいい数字になった作曲家をメモリアルイヤーとしてご紹介してきました。

そして、2015年は 「シベリウス」、2016年は 「サティ」、2017年は 「グラナドス」 、2018年は 「グノー」 を選んできました。

本2019年は、クララ・シューマン(生誕200年)に焦点を当てたいと思います。

クララ・シューマンは言うまでもなく、作曲家 ロベルト・シューマンの奥さんです。ピアニストとして、作曲家として、また当時は珍しい音楽評論家・指揮者としても活躍しました。

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100マルク紙幣(表)
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100マルク紙幣(裏)

通貨がユーロに統一される前のドイツでは、100マルク紙幣にクララ・シューマンの肖像画が使われていました。(同時にピアノなどの楽器が描かれていますが、このような紙幣は他にないと思います)

それほど、クララ・シューマンはドイツ人の誇りであり、歴史上の人物だったわけです。

16歳でロベルト・シューマンとの恋に落ちますが、ピアニストとしての名声は高まり、19歳でオーストリア皇帝の御前演奏に臨んでいます。

その後父の反対を押し切って二人は結婚しました。クララ20歳、ロベルトは30歳でした。そして8人の子に恵まれ、妻として母として音楽家として多忙な日々を送りました。

しかし、夫のロベルトは極度の神経衰弱からライン川へ飛び込み、入水自殺を図ったのです。入院生活の後、ロベルトはクララを残して46歳の生涯を閉じました。クララは36歳、まさに波乱の人生を生きていました。

さらに、クララには自分に密かな恋心を抱くブラームスの存在がありました。その関係は想像しか出来ませんが、ある信頼以上の関係だったと言われています。

その辺は、映画「クララ・シューマン 愛の協奏曲」ツタヤ レンタルDVDで借りて見ることが出来ます。

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尚、夫のロベルト・シューマンは有名な「トロイメライ」をはじめとして、交響曲から協奏曲、ピアノ曲、室内楽、声楽曲まで幅広いジャンルで著名な作品を残しましたが、クララも作曲家として素晴らしい作品を残し、今日では多くの演奏会で取り上げられています。

クララ・シューマンは、夫を支えながら、音楽に生き、愛に生きたピアニスト・作曲家として音楽史を彩っています。その意味で生誕200年のメモリアルに相応しいと考えました。

そしてもう一つ、クララ(Clara)とは、ラテン語で「光輝く」と言う意味です。

2019年が光り輝く一年になるよう願いを込めて、今年のメモリアルイヤーの作曲家をクララ・シューマンとしました。機会がありましたら、是非彼女の作品に耳を傾けて下さい。

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