実写に迫るアニメ 「ピアノの森」
NHKでこの4月から放送中のアニメ 「ピアノの森」 第1シリーズの最終話(12回)を見ましたが、ピアノの演奏シーンがとてもリアルに描写されているのに驚きました。
今までのアニメ映像は、どうしても運指が不自然で、鍵盤の上をただ何となく指が動いている感じでしたが、それは仕方のないことで、アニメの限界でもあったと思います。
ところが今回のアニメは、ピアニストの動きと全く同じ動きを再現しているのです。10本の指が個別に動いて、88鍵あるピアノの鍵盤の一音一音を正確に押さえているのです。
これは、モーションキャプチャ (motion capture) と言い、実際の人間の動きを計測してデジタル的に記録する技術です。
実際に演奏するピアニストの指の関節部位に光学式マーカを貼ったり、センサーを付けて撮影し、3次元位置情報として取得し,その情報を用いてCGアニメーションとして再現します。 ※ピアノの森が、モーションキャプチャのどの方式を採用したかは確認できていません。
ピアニストの手や指のリアルな動きは、このモーションキャプチャ技術を用いて可能になった訳です。
※画像は、ピアノの森の1シーン(TV画像)です
さらに、このアニメでは、‟フォトグラメトリ ”と言う新技術も採用されています。ホールやピアノなどの実際の写真を360度1000枚近く撮ってコンピューターに取り込みデータ化してアニメ映像に反映させます。
ですから、ホール内の雰囲気や、スタインウエイの質感、鍵盤に落ちる゛手の影″などがとてもリアルです。
実写に迫るアニメ 「ピアノの森」 第1シリーズ(全12話)は終わりましたが、第2シリーズは、2019年1月より放送開始です。音楽ファンに是非お勧めします。
« 寄りそう気持ち | トップページ | 日野原重明先生の言葉 No.8 »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- チャイコフスキーコンクール国別出場者(2023.06.18)
- 書を再開しました(2023.05.14)
- チャイコフスキーコンクール に ウクライナが参加 ?(2023.05.01)
- テロメアとは(2022.07.26)
- 東洋文庫ミュージアムへ行く(2022.07.19)