合唱団 CORMI 第2回演奏会
2016年春に設立された合唱団 「CORMI」 の第2回演奏会を聴く機会に恵まれました。
指揮/井崎正浩 ソプラノ/ 飯田みち代 ピアノ/青木園恵 オルガン/吉田文 CORMI室内管弦楽団 (2018・1・21 しらかわホール)
前回はとても衝撃的なデビューコンサートでしたので期待を膨らませて会場に着きましたが、入り口は長蛇の列で、その人気ぶりがうかがえました。
CORM I (コルミ)とは 「coro della musica ideale」 で、「理想的な合唱音楽」 という意味だそうです。ホールに並んだ合唱団の自信に満ちた表情が、「CORMI」 のレベルを物語っているようでした。
メンバーは実力派揃いで、ソプラノ歌手 飯田みち代氏の指導の下、今回も、非常に音楽的レベルの高い合唱を聴かせてくれました。 まさに 「CORMI」 の名に相応しい専門家集団です。
プログラムは、日本には知られていない作曲家スティーヴ・ドブロゴスのミサ曲(Mass)、後半は、ジョン・ラターのマニフィカート(Magnificat)。二人とも現在活躍中の作曲家です。
ドブロゴスは初めて聴きましたが、ジャズ風のピアノソロがとても重要な要素を占めていて、曲全体を構成しています。Gloriaでは、長い単音のピアノソロの一音一音が心に響いて神秘的な音楽に浸ることができました。
聴衆は、異次元の新鮮な音楽に包まれて聴き入っていましたが、音楽性豊かな合唱に加え、やはり ピアニストと指揮者の力量が大きかったと感じました。
後半のラターは、ポップで明るい曲調が人気で、近年日本でも演奏機会が増えている作曲家です。この作曲家はケンブリッジ・シンガーズのCDで聴いたことはありますが、生で聴くのは初めてでした。
マニフィカートは、第1曲目からいきなり華やかな合唱で幕を開けますが、どこか ミュージカル「オペラ座の怪人」 の ‟マスカレード” に似ています。とても親しみやすくメロディアスで楽しい音楽です。
それにしても、ソプラノソロが美しい。ホールのバルコニーから降り注ぐ 「天上の音楽」 を聴くことが出来て幸せでした。この充足感はどこから来るのでしょう。
アンコールを聴き、気分良く会場を後にしましたが、地方のコンサートでは、このような意欲的なプログラムのコンサートが少ないことが気になります。それは聴衆にとっては不幸なことです。
その意味で、「CORMI] の今後の演奏活動から目が離せません。
末筆ですが、プログラムに書いてあった言葉を紹介します。
「生きることは歌うこと。歌うことは愛すること。そして美しい音楽は愛を広めることができる」
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