日野原重明先生の言葉 No.6
人生の明け方、すなわち第一の人生において、
人は受動的、かつ利己的です。
人生の午前、すなわち第二の人生において、
人は能動的、かつ少々利己的です。
しかし、人生の午後、すなわち第三の人生は、
自由に解き放たれた時間です。
世間や家庭のことに、それほどとらわれず、
自身の本当の生きがいに向かって進むのに、
他者のために自己を提供もできてしまう境遇だからです。
(出典 50歳からの生きる技術)
人生の午後の歩き方は人それぞれです。その境遇に応じて、困難を伴う道もあれば、平坦な道もあると思います。誰もが実りある人生を夢見て必死に歩いています。
しかし先生は、どんな境遇にあっても 「利他的」 な歩き方を模索することを提言し、本当の生きがいは 「他者のために生きる人生にこそ見出される」 と論じています。
これまで、天地の恵みや多くの善意によって歩んでこられたことに感謝し、自分を支えてくれている家族や社会に感謝して歩くことです。さらに年金をもらう歳になったら、年金を支えてくれている現役世代の人たちにも感謝しなければなりません。
その感謝のエネルギーを他者のために使う人生が、人生の午後の 「本当の歩き方」 ではないでしょうか。
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