World Happiness Report 2017 日本51位
3月20日の「国際幸福デー」に国連が発表している 「世界幸福度報告書2017(World Happiness Report 2017)」 で、日本は世界155か国中51位でした。これは先進国では最低の順位です。
ちなみに最も幸せな国はノルウェーと発表されました。
日本が51位と言うのは何故でしょう?あまりに低い順位です。
国連の評価基準としては、1.富裕度(国内総生産)、2.健康度(健康寿命)、3.人生の選択における自由度(社会的自由)、4.困ったときに頼れる人の有無(社会的支援)、5.汚職に関するクリーン度、6.同じ国に住む人々の寛容さの6つの要素が考慮されているそうです。
日本は、国内総生産は米中に次いで世界3位です。そして世界有数の長寿国です。民主国家で比較的自由に生活できます。社会保障も充実しています。
普通ならベスト10に入ってもおかしくありませんが・・・
どうも順位を落としている理由は、5番目の 「汚職に関するクリーン度」 にあるようです。政治全体への信頼感がありません。
豊洲問題、森友学園問題、陸自日報問題など、虚偽と隠ぺいにまみれた日本の現状にはうんざりします。一部の政治家や官僚の不誠実な対応が目に余ります。
北欧のクリーンな政治とは比べ物にならないのではないでしょうか。
一方、格差社会と高齢化が進行中の日本では、国内総生産は世界3位でも、子供の貧困やワーキングプア、さらに高齢者の孤独死などが社会問題になっています。
現に、日本のひとり親家庭の貧困率は54.6%で、OECDにデータがある34か国中ではワースト1位です。 そして、独居老人の世帯が552万世帯(2014)もあるのです。社会保障が充実していると言っても将来への不安は増すばかりです。
さらに、健康寿命も世界トップクラスですが、寝たきり年数はワースト1位です。そして、医療制度は充実していますが、死因トップの癌は増え続け、2人に1人が癌になり、3人に1人が癌で死んでいます。決して幸せな国とは言えません。
また、「説明責任を果たせ」 が口癖の日本は、不寛容社会が浸透しています。不祥事が起こればバッシングの嵐です。どうも国民のフラストレーションが溜まっているようです。寛容さを失った国民性。これも幸福度の順位を下げた一因でしょう。
日本には四季があり、固有の文化があり、人間性も穏やかで、食事も美味しく、教育も行き渡っています。何よりも、治安が世界一安全な国です。(災害はあります)
それなのに幸福度が世界51位という不名誉な結果は残念でなりません。
政治やメディアに対する長年の不信感をどうすれば払しょくできるのか、医療や福祉の在り方も含め、北欧諸国に学ばなければならないと思いました。
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