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    師匠である 安田朴童先生、馬淵仙園先生のお手本を見て書かせていただいています。少しですが自己流の書もあります。 まだまだ未熟ですが、精進して参りますので、ご支援の程お願い致します。

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壺中日月長とは

  • ある町に住む薬売りの老人(実は仙人)は、店先にぶらさがっている壺に時々身を隠してしまいます。 壺の中は別天地。時は悠々と流れ、豊かで充実した人生がありました。 人は、心の持ち方で、このような境涯に達することが出来るのでしょうか。 定年後は、「何をしてもいい自由」と、「何もしなくてもいい自由」 を得たのですが、私も壺中日月長の心境で、悠々としながらも豊かで充実したセカンドライフを目指したいと思います。 このブログは、そんな日々の出来事や思いを書き留めたいと始めました。
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2016年12月26日 (月)

蜜蜂と遠雷 (本の紹介No.025)

私はまだ、音楽の神様に愛されているだろうか?


国際ピアノコンクールを舞台にした小説 「蜜蜂と遠雷」 (恩田陸著)を読みました。

500頁二段組みのずっしり重い本です。

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蜜蜂と遠雷 2016・9・20発行 (株)幻冬舎(1800円税抜き)

ピアノコンクールのコンテスタント(参加者)や審査員はもちろん、調律師やステージマネージャーなども登場するドキュメンタリータッチの長編小説ですが、あまりに白熱するコンクールの舞台に、時間も忘れて読みふけりました。

この小説は、余程コンクールに精通した人物か関係者でないと書けない内容です。作家が相当入念に取材・調査を進めたことが分かります。

気になる心理描写や、独創的な音楽表現の箇所に 「付箋」 を付けてみましたが、何と20か所以上もありました。今までの音楽を題材にした作品とは次元が違うようです。

※ 尚、このコンクールのモデルは、浜松国際ピアノコンクールのようです。読んでいくと何となく想像がつきます。


ミュージック。その語源は神々の技だという。ミューズの豊穣。
(中略)

音楽が駆けていく。

この祝福された世界の中、一人の音楽が、ひとつの音楽が、朝のしじまを切り裂いて、みるみるうちに遠ざかる。 (本文最終頁より)

2016年を締めくくるのに相応しい充実の一冊でした。


■ 第156回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が2017年1月19日、東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれ、芥川賞は山下澄人さんの「しんせかい」に、直木賞は恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」に決まりました。

蜜蜂と遠雷 演奏曲 https://spread-root.com/mitsubachi-to-enrai-piano/#i-2(リンク切れはご容赦ください)

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