物知りになる音楽会
今年も残すところ10日余り。 NHKの 「真田丸」 も終わってしまいました。
さて年末のコンサート通いは、楽しみにしていた 高木綾子(Fl)のコンチェルトや、ヴィエニャフスキ国際コンクール2位の 岡本誠司(Vn)が出演したコンサートが、体調不良で行けず残念なことに。
また、地元の市民オケや、応援している若手ピアニストのコンサートも、予定が重なってしまい、せっかくの機会を失ってしまいました。
一方、期待の新進ピアニストの初リサイタルや、国際コンクールの受賞記念コンサートなどは大変興味深く拝聴いたしました。機会を得て当ブログで紹介したいと思います。
昨日は、市の芸術文化協会が主催する 「まちかどコンサート」 がありました。洋楽から邦楽まで幅広い演奏家が出演して、市民に無料で聴いてもらう企画です。私も縁あってこの企画のお手伝いをしています。
児童合唱の若々しい歌声にパワーをもらったり、日本の伝統音楽に耳を傾けたりと、終日 音楽文化に親しむことが出来ました。
プログラムの最後に、筝曲の始祖とされる八橋検校(やつはしけんぎょう)作曲の有名な 「六段の調」 を聴きました。Ⅰ筝、Ⅱ筝、17絃、尺八、胡弓による五重奏です。
司会の方から、この曲は京都のお菓子 「八ツ橋」 に関係があると聞きました。
八橋検校の死後、その業績を偲んで、箏の形を模した堅焼き煎餅が配られたといわれ、これが京の銘菓 「八ツ橋」 の始まりと伝えられているそうです。
そう言われてみれば、琴の形です。有名な話だそうですが、この歳になるまで知りませんでした。
Wikipedia の記事によると、京都のみやげの約半数(45,6%)は 「八ツ橋」 が占めるとのこと。何気なく買っていた 「八ツ橋」 が、「六段の調」 と関係があるとは、少し博識になった気分です。
八橋検校が亡くなった1685年にバッハが生まれています。あらためて日本音楽の歴史を感じました。そして、350年の伝統ある 「八ツ橋」 を食べる時は、八橋検校さんに想いを馳せて戴こうと思いました。
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