無題
(11・4 清流ガラコンサート1、11・5 バリトンリサイタル、11・7 ピアノリサイタル、11・13 ミュージックギフト、11・20 ソプラノリサイタル、11・21 清流ガラコンサート2、などなど。)
開催日によっては、昼と夜とか、AホールとBホールとか、2本以上が重なることもあり、「コンサートのはしご」 をする事も。
このように地方でも毎夜のようにクラシックコンサートが開かれることは喜ばしいことですが、クラシック人口が増えているわけではありません。
会場では顔見知りの人も多く、いつも同じ人が足を運んでいることになります。そして若い人はあまり見かけません。
この現象をどう考えたら良いのでしょうか。
地方でも、著名演奏家のコンサートは何とか成り立っていますが、集客には苦労しているのが現状です。都市と地方の格差がコンサートにも表れています。
それでも、地方でのコンサート回数は減りません。プロ、セミプロ、アマチュアの演奏会が連日行われています。
ですから、会場を確保するのは容易なことではありません。土日などは一年先でもすぐ埋まってしまいます。
苦労して開催したコンサートですが、満席になることは滅多にありません。地方の悲しい現実です。
座席を埋めるために、友人知人はもちろん親戚から近所の人にまで券を配ります。出演者のお弟子さんはチケットを買わされることもあります。そして、多くの演奏家や合唱団員にはチケットノルマが存在します。
言ってみれば馴れ合いで成り立っている地方のクラシックコンサート。本当に聴きたくて行っている人は何人いるのでしょう。もちろん地方に限ったことではありませんが・・
コンサートの回数ばかり多く、義理で行く人が増えれば、緊張感のないステージになってしまいます。結局のところ、演奏家は育ちません。
すべてではありませんが、馴れ合いと自己満足で成り立っているクラシックコンサートが多過ぎます。これが 「文化」 だと勘違いしている人が多過ぎます。
誰もがステージに立ち、誰もが音楽を楽しめることは素晴らしいことですが、演奏家も聴衆も、「文化」 の意味を再考し、「芸術」 の頂(いただき)を見つめることが、今求められていると考えます。
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