映画 「オケ老人!」 を観る
本日(11月11日)封切りの映画 「オケ老人!」 を観てきました。
世界最高齢のアマチュアオーケストラ 「梅が岡交響楽団」 を舞台に、老人たちの奇跡のコンサートが人々の心を一つにしました!
作家の荒木源氏の同名小説の映画化ですが、荒木氏はファゴット奏者でもあります。それだけに演奏シーンには相当こだわったようです。
役者さんには、それぞれプロの演奏者が付いて演技指導したようですが、なかなか様になっていました。さすがベテランぞろいの俳優さんたちです。 特にコンサートマスター役の笹野高史さんの演奏シーンは、演技を感じさせないほど自然で音楽的でした。
映画初出演の女優 杏(ヴァイオリン&指揮者役)さんのパワフルで体当たりの演技は観る人に勇気を与えますが、役柄はお人好しでキュートな女性を演じ、思いを寄せる男性との恋は成就しません。しかし、オケ老人たちの永遠のアイドルなのです。
感動のクライマックスは、何と言っても 「暗闇の中での演奏シーン」、エルガー 「威風堂々」 の見事な演奏でした。
■ 劇中のクラシック曲は
エルガー 「威風堂々」 第1番、チャイコフスキー幻想序曲 「ロミオとジュリエット」 、ベルリオーズ 「幻想交響曲」 第5楽章、ドヴォルザーク交響曲 「新世界」 第2楽章、ヴィヴァルディ 「四季」 春より第1楽章、チャイコフスキー交響曲 「悲愴」 第1楽章、渡邊崇 「ダイコン協奏曲」
■ 実はこの 「オケ老人!」 のオーケストラにはモデルがあったようです。 (毎日新聞クラシックナビより)
東京世田谷区にある 「アンサンブル・ソレーナ」 がそれで 、実は原作者の荒木氏はファゴット奏者としてこのオーケストラで演奏経験があり、その当時のコンサートマスターは70代後半だったそうです。現在の最高齢は87歳のヴィオラ奏者とのこと。今年8月の定期演奏会は満員御礼の盛況で、エルガーの「威風堂々」も演奏されました。
この映画そのものが、りっぱな 「交響曲」 ペリー萩野(コラムニスト)
理屈なしに楽しめるクラシック音楽エンタテイメント!
ブラボー、オケ老人!
オケ老人! 公式サイト 11・11~全国公開中
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