秋の月/滝廉太郎の詩
「秋の月」 滝廉太郎 作詞 作曲 (山田耕筰編曲)
光りはいつも 變らぬものを
殊更 秋の 月の影は
などか人に物思はする
あゝ 鳴く蟲も おなじ心か
聲の悲しき
(旧字体使用)
滝廉太郎(1879-1903)は、明治33年(1900年)に日本の春夏秋冬を合唱曲(重唱曲)として 「組歌 四季」 を作曲しました。 (山田耕筰がピアノ伴奏用に編曲)
その3曲目が「秋の月」です。 ※ちなみに、この 「四季」 の1曲目が、「春のうららの隅田川~」 で始まる 「花」 です。その後有名な 「荒城の月」や「箱根八里」などが作られました。
「秋の月」 だけは、自身で作詞も手掛けています。調べてみると意外にも、滝廉太郎の作詞が多いことが分かりました。才能が豊かな人だったのでしょう。
しかし、才能豊かな天才作曲家 滝廉太郎は、肺結核で倒れ23歳で夭折しました。当時は結核の伝染力を恐れ、多くの楽譜が焼却されたそうです。
さて、この 「秋の月」 を聴きながら、歌詞を書いてみることにしました。書いてみると悲しさが伝わってきました。そして、2年前にかけがえのない友人を亡くした時のことを思い出しました。
余談ですが、知人の声楽家が、この曲は 「北上夜曲」 と、出だしが酷似していると、言っていましたが、そう言えば調性も同じです。 一度お聴き下さい。
もう一つ余談ですが、滝廉太郎の遺品は、妹さんの子孫が管理されていますが、妹さんの孫がジャーナリストの筑紫哲也さんです。(筑紫さんの祖母が、滝廉太郎の妹)
聴いたり、書いたり、調べたりと、秋の夜長を楽しんでいます。
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