親子4代の音楽家/DNAの継承
昭和の国民的歌謡曲と言えば、「青い山脈」 を挙げる人が多い。
NHK「昭和の歌・心に残る歌200」 で1位を、TBS 「全国歌謡曲大調査、明治から昭和この百年!史上最大のベストテン」 でも1位を獲得した。
作曲したのは、①服部良一氏、古賀政男氏と並んで昭和を代表する音楽家である。両氏は共に、国民栄誉賞を受賞している。
良一氏のご子息が、②服部克久氏である。
服部良一氏 服部克久氏
克久氏は、オーケストラサウンドの先駆的な第一人者として、インストゥルメンタルアルバム 「音楽畑」 シリーズなどで一つのジャンルを築き上げた。
また、「ザ・ベストテン」 「ミュージックフェア」 などの音楽番組のテーマ曲でも有名。国内外で、クラシックからポップスまで幅広く活躍している現役の作曲家である。
その克久氏のご子息が、③服部隆之氏である。最近では、NHK大河ドラマ 「真田丸」 の音楽で知られている。
父の克久氏と同じパリ国立高等音楽院に留学し、帰国後から、映画音楽、テレビドラマ、ゲーム音楽、CM、ミュージカルなど多方面のジャンルで活躍中である。
服部隆之氏
隆之氏のご息女が、ヴァイオリニストの④服部百音(もね)さんである。 5歳よりヴァイオリンを始め、8歳でオーケストラと初共演するなど早くから才能が開花している。
これまでに、ヴィエニアフスキー・リピンスキ国際ヴァイオリン・コンクールのジュニア部門で史上最年少で1位など、数々の国際コンクールで上位入賞を果たしている。
国内はもちろん、ヨーロッパ各地でコンサートやオーケストラとの共演を行うなど、まだ16歳の若さながら国際的にも活躍している。 (※2016・9・14に17歳)
家紋(六文銭)をあしらったドレスで 「真田丸」を演奏する服部百音さん(左)
音楽のDNAは、服部家4代にわたって受け継がれたが、これは稀な例と言える。
天国の服部良一氏(1993年没)は、ひ孫である百音さんの活躍を、目を細めて見守っていることだろう。 このDNAがさらに続くことに期待したい。
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