シューベルト「野ばら」と テレビCM
女優 高畑淳子(たかはた あつこ) の演技が光る 「花王ウルトラアタック NEO」 のCM。
何故か、シューベルトの 「野ばら」(ゲーテ詩)が使われています。
「花王ウルトラアタック NEO 信じた人から白くなる」 ~実験篇~ CM
出演 高畑淳子 高良健吾
歌っているのは、どこかの少年合唱団のようですが、純真な歌声が、「真っ白のワイシャツ」 を連想させます。 初めて聴いた時は、「何故この曲?」 と思いましたが、「純真無垢な歌声」 がCM のイメージに合っているからでしょう。
余談ですが、250年前に作られたゲーテの詩「 野ばら」 は、その後多くの作曲家によって曲が付けられました。
有名な ウェルナーを始め、シューマン、ブラームス、ベートーヴェンなどが 「野ばら」 を作曲していますが、研究者によると、総数は150曲を超えるとのことです。驚きです。
詩の内容は、「少年が野に咲くバラを見つけ折ろうとしますが、バラは抵抗して棘(トゲ)で少年を刺します。しかしバラは無情にも折られてしまう。」 というものです。
ゲーテ自身が恋人を傷つけてしまった自責の念を表した詩だと解釈されていますが、シューベルトの可憐な曲からは、この残酷な詩は想像できません。
ところで、CM制作会社はシューベルトの 「野ばら」 が余程好きなようです。
当ブログでは、これからも 「CMと音楽」 について考察してまいります。お引き立て下さい。
« 浩然の気を養う | トップページ | 幸せな気分になれたジョイントリサイタル »
「テレビCMで聴くクラシック曲あれこれ」カテゴリの記事
- スタート3周年記念(テレビCMで聴くクラシック曲)(2017.03.25)
- テレビCMで聴くクラシック曲あれこれ classical music in tv commercials (2017.03.31)
- クラシックポークという肉のCM(2017.03.20)