初めて聴く「揚琴」/金亜軍コンサート
揚琴(ようきん)とは、中国、明朝~清朝(1368-1912)の伝統楽器です。揚琴の元祖はピアノのルーツとされるダルシマーです。
打弦楽器の一種で、台形型の箱の上に弦が張ってあり、竹のバチで叩いて音を出します。本日の演奏に使われた揚琴には、156本の弦が張ってありました。
今日まで生で聴く機会がなく、初めて演奏に触れることが出来ました。
揚琴演奏の第一人者、金亜軍コンサート2016 (2016・7・26 HITOMIホール)
揚琴 : 金亜軍(きん あぐん) ピアノ : 青木弘武(ジャズピアニスト)
クラシックの小品から、日本歌曲、映画音楽など幅広いジャンルの曲を、トークを交えて十数曲聴かせていただきました。
とても感情が移入し易い楽器で、打楽器というより弦楽器に近い表現力があります。トレモロが美しく印象的でした。
特に、金氏オリジナルの「 刻 ~とき~」は、日本人の感性に訴える哀切が表現されていました。 美空ひばりの 「リンゴ追分」 、荒井由実の 「卒業写真」 も楽しめました。
映画音楽 「第三の男」、ギターの名曲 「アランフェス協奏曲」 もアレンジが見事で、聴き応え十分でした。
会場の メニコン 「HITOMIホール」 は、100人ちょっとのお洒落な小ホールで、音響も良く、間近で奏者と接することが出来ます。
初めての揚琴コンサートは素敵な音楽体験でした。
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