36億年の記憶が描いた絵(メッセージ)
重富 豪 「時の流れ」 展 (2016・6・16~21 妙香園画廊) を鑑賞してきました。
この展覧会は、「流水紋」 と呼ばれる不思議な絵(墨絵)を展示しています。会場には多くの人が訪れていました。
「流水紋」 とは、川の水面に墨を落として、そこに和紙を吸着させ、川の流れの瞬間を映し取る芸術(絵画)のことです。
重富氏が 「流水紋」 を考えたきっかけは、「時の流れ」 を見てみたいと思ったことに由来するそうです。
水は、自然の力によって循環しています。雨は川に流れ、海に注ぎ、太陽に熱せられ蒸発して雲になり、また雨となって地表に落ちてきます。
循環していますから、水は36億年もの間、同じ水が存在し続けているのです。36億年前の水も、今の水も実は同じ水です。驚くべきことに、水は入れ替わっていないのです。
水は、36億年前から、大地と空との間を約7日間かけて往復しています。
水は、空気の中にも、動物の骨の中にも存在しています。涙も汗も排尿も、全て循環して雨になり、飲み水になって戻ってきます。
水は生命を育み、地球を浄化し循環しながら、地球で起きた全ての出来事を記憶してきました。
ですから 「流水紋」 に、その記憶の断片(表情)が現れても不思議ではありません。歓喜の涙も、悲嘆の涙も、水の記憶の中にあるからです。
しかし、「流水紋」 はただの芸術作品ではありません。
水は、放射能などの人工的な汚染物質を浄化出来ません。水は 「流水紋」 を通して人類にメッセージを送っています。
その 「メッセージ」 に耳を傾けることが、地球に生きる私たちに求められています。
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