梅雨晴れを詠んだ歌
梅雨晴れは有難いですが、日中の気温が35℃にもなると熱中症が心配になります。この頃の気象は少し極端です。
やはり、気象(きしょう)と気性(きしょう)には関連性があるのでしょうか。 社会情勢は激しく変化して、人間の気性も穏やかとはいえない今日この頃です。
虫の聲 まだいとけなし 梅雨晴れの 今宵月かげ 草を照せり 土田耕平(1895-1940)歌集 「青杉 伊豆大島にて詠める」 より
書の調和体を勉強すると、俳句や短歌、詩や格言、禅語などを同時に学ぶことになります。知らなかった世界が広がることは大きな喜びです。
今回も、梅雨の頃に鳴く虫を調べてみましたが、キリギリスの仲間 「クビキリギス」、「ヤブキリ」、コオロギの仲間 「キンヒバリ」 などが該当するようです。
そして、梅雨晴れにも二通りの意味がありました。
1.梅雨の時期の一時的な晴れ間
2.梅雨が明けて晴れること
あらためて、この歌を自己流に鑑賞すると、
「虫の声もまだどこか弱々しく聞こえるこの時期、梅雨晴れの今夜は久しぶりに、月明り(月かげ)が、辺り一面の野山を照らしているよ。」 と解釈できます。 澄み切った伊豆大島の空気感が伝わってきます。
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