「人は環境の子なり」 実践の成果を聴く
建国記念の日、久しぶりにピアノ発表会を見学することにしました。 (2016・2・11 かとれあホール)
このホールは、ある企業の私設ホールですが、心地よく響く空間と、モダンな雰囲気が特長です。
選ばれた地元の小中学生5人が、日頃の練習の成果を発表しました。(指導は、在京の有名音大の先生です。)
とてもレベルが高く、小学生でショパンのバラードを弾いたりします。発表会というより、立派なコンサートです。
音楽を感じながら弾く姿は、もう小さなピアニストと言っても良いでしょう。1年後にどんな演奏をしてくれるのか、2年後、3年後は・・・・と、ワクワクしながら聴かせていただきました。
ゲストは、黒木雪音(ゆきね)さん(千葉県出身)、まだ17歳ですが、ショパン、リスト、カプースチンを、音楽性豊かに演奏しました。並外れた才能の持ち主です。すでに多くの国際コンクールでも活躍していますが、いずれ日本を代表するピアニストになることは間違いないでしょう。
最後に、指導された先生のご挨拶がありましたが、意味深いお話しでした。要約すると、
「 『鉢植えの花』 は、置かれた場所(環境)に順応しようとする。良い場所であろうと悪い場所であろうと、花はその場所に合わせて育っていくものだ。」 と言う内容です。
そこで、スズキメソードで有名な鈴木鎮一氏の言葉を思い出しました。
「人は環境の子なり」 ・・・ 鈴木氏は、人の能力は(生まれつきではなく)、育つ環境によって獲得されるものである、と論じました。
もし音楽の才能を伸ばしてあげたいなら、まずは環境を作ることが大切だと諭されたのです。
本日、環境に恵まれた5人の若々しいピアニストの演奏に接し、その言葉の真実をあらためて感じました。皆さんお疲れさまでした。
« 週刊文春のスクープ に思う | トップページ | 映画「グランドフィナーレ」 引退した音楽家の大舞台 »
「音楽」カテゴリの記事
- 知られざる名曲 第259回 ヴァイオリン協奏曲 変ロ長調 ラルゴ / ペルゴレージ(2024.09.01)
- 知られざる名曲 第260回 月あかりのもとで / エルガー(2024.09.08)
- 知られざる名曲 第258回 シャコンヌ ヘ短調 / パッヘルベル (2024.08.29)
- 知られざる名曲 第257回 さよならケンブリッジ(再別康橋) / 李達濤(アントニオ・リー)(2024.08.24)
- 知られざる名曲 第256回 オーボエ協奏曲 第1番 / ルートヴィヒ・アウグスト・ルブラン(2024.08.21)