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  • ある町に住む薬売りの老人(実は仙人)は、店先にぶらさがっている壺に時々身を隠してしまいます。 壺の中は別天地。時は悠々と流れ、豊かで充実した人生がありました。 人は、心の持ち方で、このような境涯に達することが出来るのでしょうか。 定年後は、「何をしてもいい自由」と、「何もしなくてもいい自由」 を得たのですが、私も壺中日月長の心境で、悠々としながらも豊かで充実したセカンドライフを目指したいと思います。 このブログは、そんな日々の出来事や思いを書き留めたいと始めました。
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2016年2月23日 (火)

「星空をめぐる音の旅」 を聴く

およそ1か月ぶりにランチタイムコンサートに出掛けました。

「星空をめぐる音の旅」 と題した素敵なコンサートでした。  

齊藤日向さん(メゾソプラノ) 伏屋咲希さん(ピアノ)  2016・2・23 宗次ホール 

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ビゼー、ドビュッシー、ラヴェル、フォーレ、サティ(アンコール曲)と、オールフランスもので統一された洒落たプログラムです。

まず、お二人の軽快なトークが会場の雰囲気を和らげて、とても温かいコンサートの幕開けでした。飾り気のない自然なトークに癒されながらプログラムが進みます。


齊藤日向(ひな)さんは声量も豊かで、表情に富み、「ハバネラ」 を官能的に歌いました。声質はまろやかで、包容力と温かさがあり、今後がとても楽しみです。

フォーレ「夢のあとに」 は名曲ゆえに、ヴァイオリンやチェロ、フルートなどで演奏されることが多いのですが、やはり歌で聴くのが一番です。「人間の声」 が最高の楽器だと、今日、齊藤日向さんの情感を込めた歌唱を聴いて、あらためて思いました。

ピアノの伏屋咲希さんは、音のパレットから色彩豊かな音楽を作り出します。「月の光」も、「グラナダの夕暮」 も、淡く情景が浮かんくるようです。

特に、ラヴェル「夜のガスパールよりオンディーヌ」 は、水の精の神秘的な世界を、柔らかい滑らかなタッチで描いて、聴衆をポエムの中に引きずり込みます。 夢のような心地よい音楽がホールの空間を満たしました。

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アンコールは、今年生誕150年のサティのシャンソン 「ジュ・トゥ・ブー」 でした。お二人の息の合った演奏に大きな拍手が送られていました。アンコールも含め60分、プログラムのセンスの良さと、軽妙なトークが光るコンサートでした。

ピアノの伏屋さんは、ソロはもちろん、伴奏も含めすべての曲を暗譜して演奏されましたが、音楽の流れを感じ取る素晴らしい感性のピアニストだとお見受けしました。

お二人の益々のご活躍を祈念いたします。お疲れさまでした。


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