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    師匠である 安田朴童先生、馬淵仙園先生のお手本を見て書かせていただいています。少しですが自己流の書もあります。 まだまだ未熟ですが、精進して参りますので、ご支援の程お願い致します。

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壺中日月長とは

  • ある町に住む薬売りの老人(実は仙人)は、店先にぶらさがっている壺に時々身を隠してしまいます。 壺の中は別天地。時は悠々と流れ、豊かで充実した人生がありました。 人は、心の持ち方で、このような境涯に達することが出来るのでしょうか。 定年後は、「何をしてもいい自由」と、「何もしなくてもいい自由」 を得たのですが、私も壺中日月長の心境で、悠々としながらも豊かで充実したセカンドライフを目指したいと思います。 このブログは、そんな日々の出来事や思いを書き留めたいと始めました。
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2016年1月28日 (木)

第17回ショパンコンクール入賞者ガラ・コンサートを聴く

結果発表から3か月、日本でも入賞者ガラ・コンサートツアーが始まりました。(1・23岩手、1・24大阪、1・26新潟、1・27愛知、1・28~29東京、1・31札幌)

入賞者6人全員が一堂に集まり演奏を披露しますが、各会場ごとにプログラムが違っていますので、ファンなら全ての会場に足を運びたいところでしょう。

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■ 6人中5人が、ヤマハを弾く  (1・27愛知県芸術劇場コンサートホール)

1位のチョ・ソンジン氏以外は、ヤマハ(CFX)を弾きました。ヤマハはショパンコンクールを担当した調律師 花岡昌範氏が姿を見せていました。ヤマハの並々ならぬ意気込みが感じられます。

当日のプログラムは下記の通りですが、ショパンのピアノ協奏曲が1番、2番とも聴けるのは珍しいことです。 また、開演18:45、終演21:35と長時間のコンサートでした。

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■ あふれる音楽、ケイト・リウ(リュウ)の幻想ポロネーズ

見かけはごく普通の女性ですが、音が鳴った瞬間、彼女の世界が広がります。音楽が自然で作為はなく、豊かな曲想があふれ出て尽きることはありません。まだ21歳の若さですが、あらゆる音楽を内包しており、悟りの境地のような、瞑想にも似た深遠な音楽性を感じました。

ドミトリー・シシキン氏のしなやかなスケルツォ、最年少イーケ・(トニー)ヤン氏の美的な舟歌、エリック・ルー氏の絶品とも言える雨だれ前奏曲、シャルル・リシャール=アムラン氏は、本選で弾いた2番のコンチェルトを、自由かつ堂々と演奏しました。包み込むような安心感と、ストレートに訴えかける音楽が、とても魅力的なピアニストです。

ここまで5人がヤマハを弾きましたが、やはりCFXは高音の伸びと言い、低音の豊かな響きと言い、文句なく最高のコンディションに調整されていました。

スタインウェイは残念ながら(私の席からは)、音に厚みが無く、透明感はあるものの、音量にも乏しく、かつての王者の貫禄は感じられませんでした。ただ聴く位置(席)によっては違う印象だったかも知れませんので、何卒ご了承下さい。

■ チョ・ソンジン氏の協奏曲1番

長いオーケストラの前奏、ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団(ヤツェク・カスプシック指揮)の演奏は、水を得た魚のように表情豊かでした(2番は慎重な演奏でしたが)。チョ氏も、このオケにだいぶ慣れてきた感じです。

どこか優等生的に見えるチョ・ソンジン氏は、力強さとデリケートな感性を併せ持つ成熟したピアニストです。この日も、オーケストラを引っ張るほどの、堂々とした見事な演奏でしたが、緩徐楽章(2楽章)の澄んだ透明感が忘れられません。

まだまだ伸びしろがある将来性抜群のピアニストです。アンコールは、期待に応えて「英雄ポロネーズ」でした。やや乱れた箇所もあったものの、スケールの大きな伸び伸びした演奏は弾く喜びに満ちたものでした。

今回の6人のみならず、ショパンコンクールに挑戦した全ての若きピアニストの次なるステージを期待して、会場を後にしました。

 

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