素朴な疑問/最近のニュースに思う
9月4日 「クラシック音楽の日」 に、開設2年足らずの 当ブログは 「10万ページビュー」 に達しました。お引き立て賜り ありがとうございます。
しかし、そんな嬉しい気分も吹っ飛ぶような出来事が、今の日本で起こっています。
そのニュースの一部をご紹介して、素直に見解を述べさせていただきます。
1.山口組の分裂、抗争の危険のニュース
山口組(組員11600人+準構成員)が分裂して、抗争事件が起きるかも知れないと言うのです。山口組は収入だけ見ると世界最大規模の暴力団です(米Fortune誌)。
そもそも何故暴力団は無くならないのでしょう。全国に21もある指定暴力団、暴力団の構成員は合計すると、53500人もいます(H26年警察庁資料)。 戦後70年経っても暴力団が未だに蔓延っているのはどうしてだと思いますか?
イタリアのマフィアは取締り強化で、今は4千人規模、日本の10分の1以下です。日本は5万人もの暴力団員がいては、世界一安全な国とは言えません。何故、壊滅出来ないのでしょう。とても不思議です。
2.医療費40兆円、12年連続で過去最高を更新のニュース
40兆円といえば、大国ロシアの国家予算(年間)より多いのです。そんな天文学的数字を使っても、病気が増え続けているのは何故でしょうか。医学の進歩は目覚ましいはずです。なのに、日本ではがん患者は増え続けているのです。
1000兆円も借金があるのに、何故医療費を抑制しないのでしょうか?1年半後には、消費税が10%になります。国民の負担は増える一方です。
3.新競技場、エンブレムの相次ぐ白紙撤回のニュース
誰も責任を取らず、税金だけが無駄遣いされています。日本が世界の笑いものになっています。JSCや組織委員会はどう責任を感じているのでしょう。年金機構の個人情報漏えい事件もそうでした。無責任な体質は、信用を失うばかりです。
こんな状態で、本当に 「国民に祝福されるオリンピック」 が出来るのでしょうか?
早くもオークションに出品され、45000円で落札されたポスター(写真はヤフオク画面より)
4.安保法案反対のデモのニュース
大多数の憲法学者、歴代法制局長官、元最高裁判事が憲法違反だと明言し、自民党長老、歴代総理(一部)、さらに文化人や、知識人、宗教団体、一部の地方議会、何と言っても 国民の半数以上が反対している 「安保法案」 を強行に採決する必要があるのでしょうか?
どうしても通したければ、堂々と「憲法改正」の手続きを踏んで行うべきです。今回の 「姑息的」 なやり方は誰が考えても卑怯で劣悪な手法です。
専守防衛の自衛隊が海外に出て、アメリカと共同で軍事行動をすることが、どうして国民の生命を守ることになるのでしょうか?
5.橋下徹氏、新党結成のニュース
つい先日、政界から引退すると表明していた橋下氏が新党を立ち上げるそうです。あの潔い引退会見は何だったのでしょう? 政治家の 「言葉の重み」 の無さに失望しました。何故、前言撤回したのでしょうか?
この件についてメディアは何故か批判しません。 噛みつかれそうな人には何も言えないのでしょうか。 いずれにしても去就に注目したいと思います。
「言葉の重み」 と言えば、重大な失言をしても辞めないで居座る議員や補佐官もいましたね。この時期にセクシー自叙伝を出す国会議員もいましたが、1万部も売れているそうです。買う人がいるのですね~情けない。
6.統幕長、「オスプレイ不安あおるのは一部活動家」 発言のニュース
5年間で58件も事故を起こし、未亡人製造機とまで言われた 「オスプレイ」。安全性が確認されないまま、何故、日本の空を飛んでいるのでしょうか? 不安に感じているのは大多数の国民であって、決して一部の活動家があおっている訳ではありません。
万一事故が起きた時の責任は誰が取るのでしょうか?もちろん取って済む問題ではありません。 だから国民は不安に思っているのです。
7.中間貯蔵施設、地権者と交渉進まずのニュース
福島原発事故の除染で出た汚染廃棄物の中間貯蔵施設をめぐり、建設予定地(福島県大熊町、双葉町)の地権者2365人のうち7人しか売買契約ができていないそうです。原発で生じた 「核のゴミ」 の処分場がありません。この先どうするんでしょう。
なのに、川内原発は再稼働されました。あれだけの大事故を起こし、まだ原発に頼る政府の考えが分かりません。普通なら、全ての原発を廃炉にして、自然エネルギーに替えて当然です。
ドイツは、日本の事故を教訓に、2022年までにすべての原発を廃炉にすることを決め、自然エネルギー整備を着々と進めています。日本では、何故、国民の多くが反対する原発を推進するのでしょうか? トイレのないマンションは要りません。
直近の7つのニュースから、疑問に思ったことを列記しました。現状に不満があるように聞こえますが、批判している訳ではありません。 これは素朴な疑問です。
ところで、あなたは、どのタイプの国民ですか?
A : どこかおかしい日本の現状に、疑問を抱かない人。
B : 疑問は持っても、何もしない人。
C : 疑問を持ったら、行動する人。
かつては、マスメディアが国民の意見を代弁して政府や行政に目を光らせていました。チェック機能が健全に機能していました。
今は違います。全てとは言いませんが、マスメディアは権力に弱いことが分かりました。私たち国民一人一人が、しっかりした意見を持ち、チェック意識を持ち、自己の信念に基づき行動を起こすべき時代になりました。
五輪エンブレムの白紙撤回は、個人のネットユーザーの勝利です。
日本を良くしていこうと考えるなら、Cタイプの人になるべきですが、「行動する」 とは、本当はデモや実力行使をすることではありません。
全ては、選挙行動です。今の政治の方向性は、2012年の衆議院選挙で自民党を勝たせてしまった有権者の責任です。そして投票を棄権した多くの有権者の責任です。自虐的かも知れませんが事実です。
あの選挙は、福島原発事故の後でした。「原発」 「消費税」 「憲法」 が最大の争点でした。しかし、何故か投票率は戦後最低でした。 国民の期待を裏切った野田民主党が自滅して、結果として自民党が大勝したのです。
次の選挙は、来年夏(参議院選挙)までありません。安倍首相の続投は間違いありません。もう自公政権の思いのままです。デモで国は変わりません。内閣不信任案は、出したとしても否決されます(民主党のポーズに過ぎません)。
暗澹とした日本の 「現状と将来」 を、最近のニュースが物語っています。
変革は、疑問を持つことから始まると思います。 問題意識も、疑問を持つことから始まります。 これからも、自分の気持ちに素直な疑問、即ち 「素朴な疑問」 を持つことに心掛け、自己の信念に従い、行動(選挙権の行使)することをお誓いします。 私見にお付き合い下さりありがとうございました。
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