垣間見えた ショパンのこころ 小見山純一コンサート
いつも素敵なコンサートが身近に聴ける幸せを感じています。 この日のコンサートも、そんな幸せな気分に浸ることが出来る心温まるコンサートでした。
小見山 純一 「ショパンの ”こころ” を探して」 (2015・7・30 宗次ランチタイムコンサート)
このコンサートの魅力は、オールショパンプロ。それもショパンの真髄とも言える作品を惜しげもなく選曲したことです。 (相当勇気あるプログラムです:クリックで拡大)
コンサートには、時間が長く感じる場合と、短く感じる場合がありますが、今日のコンサートは、気が付いたら最後の曲でした。
時間を忘れるほど引き込まれていたのでしょうか。 会場の外は、35℃の猛暑でしたが、満席のホール内はショパンの音楽が満ち溢れて別世界のようでした。
さて、小見山さんは 「ショパンのこころ」 を見つけることが出来たのでしょうか?
ショパンの音楽に内包する 祖国ポーランドへの限りない思い、ジョルジュ・サンドとの出会いと破局、そして肺結核による死への予感。
19世紀のポーランド、ウィーン、パリ、そしてマジョルカ島を舞台に波乱に満ちた39年の生涯。
その時々に 「ショパンのこころ」 に去来した万感の思いを、ピアニスト小見山純一は確かに感じ取ってピアノに向かっているようでした。
天を仰ぐしぐさや、 「歌う右手」 と 「語る左手」 の音楽に、ショパンと共鳴し会話する小見山純一の姿がありました。
演奏から垣間見えた 「ショパンのこころ」 。 ピアニストの誠実な心が読み取った 「ショパンのこころ」 は確かに聴衆に伝わりました。 ありがとうございました。次回はどんな 「ショパンのこころ」 を聴かせてくれるのでしょう・・・
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