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    師匠である 安田朴童先生、馬淵仙園先生のお手本を見て書かせていただいています。少しですが自己流の書もあります。 まだまだ未熟ですが、精進して参りますので、ご支援の程お願い致します。

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壺中日月長とは

  • ある町に住む薬売りの老人(実は仙人)は、店先にぶらさがっている壺に時々身を隠してしまいます。 壺の中は別天地。時は悠々と流れ、豊かで充実した人生がありました。 人は、心の持ち方で、このような境涯に達することが出来るのでしょうか。 定年後は、「何をしてもいい自由」と、「何もしなくてもいい自由」 を得たのですが、私も壺中日月長の心境で、悠々としながらも豊かで充実したセカンドライフを目指したいと思います。 このブログは、そんな日々の出来事や思いを書き留めたいと始めました。
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2015年6月25日 (木)

日本の高齢者は金持ちか貧乏か

特殊詐欺事件の2014年の被害額は、過去最悪の559億円。 

初めて、500億円を突破して 2015年も急増中! (出典 まちなか情報キャット )

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毎日310人が騙され、毎日1億5300万円が犯人の手元に渡っている。

そして、被害者の78%は65歳以上の高齢者である。

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中でも、オレオレ詐欺の被害者は、5559人中 5118人92,1% が高齢者である

一人当たりの平均被害額は、738万円。 大金である。

この数字だけ見ていると、高齢者は金持ちが多く、だからこそ狙われている。



では本当に高齢者は金持ちなのか?

総務省統計局の最新資料(2015・5・19公表)によると、2013年度の家計調査による 「2人以上世帯の平均貯蓄額」 は、1739万円

驚くことに、平均貯蓄額が 60歳~69歳では、2484万円。 70歳以上で2452万円となっている

(出典 総務省サイト http://www.stat.go.jp/data/sav/sokuhou/nen/index.htm )

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サンプル調査とはいえ、上のグラフを見ると、高齢者に貯蓄が集中している。負債もほとんど無い。

この資料を見る限り、高齢者は確かに金持ちである


しかし、内閣府の平成26年度版高齢社会白書 「高齢期に向けた『備え』に関する意識調査」 によると、 
(内閣府サイト http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2014/gaiyou/s1_3_1.html )

60歳~64歳で 貯蓄が 「十分だと思う」 と答えた人は、3,6% かなり足りないと思う」 と答えた人は、35,5% 。

高齢化に突入したばかりの世代は、老後の備え(貯蓄)が十分とは思っていない。

実際、老後の生活が破綻して、生活保護を受けている 「65歳以上の高齢世帯」 は、78万6634世帯にも上る2015年3月時点)。


これらの数字をどう見れば良いのだろうか?


高齢者には、金持ちもいるが、貧困者もいる、ということになる。 備えが足りないので、今後は貧困者が増える可能性もある

「一億総中流」 と言われたのは、戦後のごく限られた一時期だけで、戦前はもちろん、明治、大正、江戸時代も、その前も、格差社会が存在した。

その時代に戻っただけかも知れないが、経済的な格差=教育の格差に、教育の格差=仕事の格差に、仕事の格差=収入の格差に、収入の格差=子どもへの投資 (高度な教育) につながっているので、格差は解消されるどころか、次の世代に継承されてしまう。

新刊書 「下流老人」 一億総老後崩壊の衝撃 (2015・6・12朝日新書) 藤田孝典著によると、収入が著しく少なく、充分な貯蓄がなく、頼れる人間もいない 「下流老人」 が増えているという。 下流老人 アマゾンサイト

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病気や事故による高額な医療費の支払い、高齢者介護施設に入所できない、子どもは、ワーキングプアや引きこもり、増加する熟年離婚。

有り余る資産で、人生の晩年を謳歌する老人がいる一方で、その日の暮らしもまゝならない老人もいる。 格差は広がるばかりである。


人生90年時代が到来しようとしているが、問題を積み残したまま、寿命だけが延びる社会が 「豊かな社会」 と言えるだろうか。

 

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