負の世界遺産
韓国が、日本の世界遺産登録に反対している。(明治日本の産業革命遺産)
今回、登録が勧告された日本の施設は、8県にまたがる23施設、軍艦島や松下村塾が含まれる。
韓国は、7施設に於いて強制労働があったとして、「世界遺産の基本精神」 に反すると猛抗議、大統領を先頭に国を挙げて反対運動を展開している。
「軍艦島」 Livedoor NEWS画像より
観光立国を目指す日本は、何としても世界遺産登録を実現させたい。
しかし、世界遺産とは保全を目的としているので、観光客を呼び込んで、遺産の景観が損なわれたり、自然が破壊されるのは好ましくない。
すでに世界遺産は千件以上登録されている。これ以上増やしたら、どこへ行っても世界遺産だらけになってしまうのではないか。 過度に登録に固執する必要もないし、マスコミが騒ぎ過ぎのような気もする。
この辺で、世界遺産を再考するには良い機会かも知れない。
かと言って、韓国の主張も理解しがたい。
強制労働があったからと言って、後世に残すべき遺産としての価値まで否定することは出来ないはずで、現に、ナチスドイツによるユダヤ人の大量虐殺があった 「アウシュヴィッツ強制収容所」 や、日本の 「原爆ドーム」 などは、世界遺産に登録されている。
これらは 「負の世界遺産」 として歴史的価値があり、その施設には、恒久平和を願う全人類の共通の思いが込められている。
その意味で、今回の両国の対立は空しい。
日本は、世界遺産=観光地、と短絡的に考えるのではなく、歴史を学び、今に生かす場であると認識することが重要である。
韓国も、何でも反対する姿勢は見苦しい。強制労働があった事実が、遺産として登録されれば自国の不利益になることは無い。
今月22日の、日韓協議が注目される。
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