戦争の風化を止める 両陛下のペリリューご訪問
両陛下が慰霊のため ペリリュー島を訪問されたことで、太平洋の小さな島がクローズアップされることになりました。
そして、71年前この美しい島で、日本軍が死力を尽くして戦い、およそ1万人が戦死した事実を、多くの国民があらためて知ることになったのです。
ペリリュー島をきっかけに、風化しつつある太平洋戦争の悲惨な出来事が、新聞やテレビで報じられ、国外で240万人もの日本人が戦没し、遺骨は半数しか収集出来ていない現実も知ることが出来ました。 まだジャングルの奥地や、冷たい海中で眠ったままなのです。
人口の約8割、1億人以上が戦後生まれになった日本では、戦争の風化は避けられません。 だからこそ、今回のご訪問には大きな意義があったと思います。
<陛下のご出発前のお言葉(羽田空港) 一部>
「本年は戦後70年に当たります。先の戦争では、太平洋の各地においても激しい戦闘が行われ、数知れぬ人命が失われました。祖国を守るべく戦地に赴き、帰らぬ身となった人々のことが深く偲(しの)ばれます。 (中略) 太平洋に浮かぶ美しい島々で、このような悲しい歴史があったことを、私どもは決して忘れてはならないと思います。」
<陛下のパラオ晩さん会でのご答辞 一部>
「先の戦争においては,貴国を含むこの地域において日米の熾烈(しれつ)な戦闘が行われ,多くの人命が失われました。(中略) ここパラオの地において,私どもは先の戦争で亡くなったすべての人々を追悼し,その遺族の歩んできた苦難の道をしのびたいと思います。」
深く胸に刻みたいと思いました。
全文は、宮内庁HPへ
http://www.kunaicho.go.jp/okotoba/01/speech/speech-h27e-palau.html
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