極北の音楽を聴く 冬の旅全曲演奏会
聴いた余韻が、心に重くのしかかっていました。 本当は、すぐブログにアップするところ、もう4日も過ぎてやっと書く気分になれました。
2月14日(土)の夕刻より、NBKホールで、バリトンの河野克典 (プロフィール等) と、ピアニストの関本昌平(プロフィール等)による、シューベルト歌曲集「冬の旅」全曲演奏会が開かれました。
日本で最も注目の二人による、迫真の「冬の旅」でした。 河野の切々たる歌唱、関本のしっとりと歌うようなピアノ、あくまでも歌に寄り添って弾かれます。
さて、プログラムの解説が素晴らしいので、以下に一部を転記します。
歌曲集 「冬の旅」 は、恋を失い、打ちひしがれ、何かから逃げだそうとするかのように旅に出る若者の物語である。 凍てつくような孤独。はかない希望。恐ろしいほどの純粋なこころ。 シューベルトだけが行き着いた、音楽の極北ともいうべき作品。 (プログラム解説より)
凍てつくような極北の音楽には、透明な美しさが内在していました。 そして、心の極北に立つ若者の胸懐が、痛いほど分かりました。美しくも苦しい音楽です。
この場を借りて、「極北の音楽」 を企画された主催者、関係者の皆様に感謝申し上げます。
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