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2015年1月 6日 (火)

著作権は誰のもの? 佐村河内事件

報道各社によると、日本著作権協会(JASRAC)は、佐村河内氏との「著作権信託契約」を、昨年12月末付けで解除したとの事です。(解除された曲は97曲)

すでにJASRACは、事件発覚後は使用料の分配を凍結していましたが、その後も佐村河内氏側に対し、著作権が誰にあるかが分かる資料(著作の帰属を保証する資料)の提出を求めていました。

しかし、その回答が十分とは言えず疑義が残ったとして、今回の措置に踏み切ったようです。

果たして著作権は誰のものでしょうか?

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実際にはゴーストだった新垣氏が作っていたのですから、著作権者は新垣氏だと言う意見もありますが、そう簡単な話しではありません。

現に、新垣氏は「ヴァイオリンのためのソナチネ」と「ピアノのためのレクイエム」の2曲のみ著作権を主張していますが、他の曲については言及していません。

すでに新垣氏は作曲の対価として、佐村河内氏から700万円を受け取っています。要は自分の曲を売ったわけですから、今さら自分のものだと言っても通りません。しかも、自分の曲と言っても、詳細な指示書に基づき、二人で協議して出来た曲です。ここは百歩譲っても 「 共作 」 としか言えません。

一方、佐村河内氏の弁護士によると、「著作権は佐村河内氏にあるとする文書」を、代作者(すなわち新垣氏)と連名で提出しており、今回の措置には納得できないとしています。事実なら、弁護士の言い分は正しいと思います。

ただ、JASRACも最終判断に迷い、今回は取り敢えず契約解除したわけです。本来なら、著作権のプロの団体であるJASRACが積極的に調査するべきだったと思いますが、難しい判断を避けたようです。

今回の措置で、今後は楽曲を使用したい場合、佐村河内氏と直接交渉して許諾を得て、使用料を決めなければなりません。 佐村河内氏とされる作品は多く、クラシック以外にも映画音楽やゲーム音楽、吹奏楽、エレクトーン曲など多岐にわたります。

もし、演奏やCDを流す場合などやはり著作権は発生します。連絡も取れない佐村河内氏とどうやって交渉するのでしょうか。そもそも、佐村河内氏と交渉することは、著作権者が彼にあると言うことを前提にしています。だったら今まで通りJASRACが管理代行すれば良いのではないでしょうか。

どうも今回の二ュースは良く分かりません。

自己を演出し「全聾」と偽っていた佐村河内氏と、才能ある新垣氏。 しかし利害が一致していた両者。 支配的で強欲だった佐村河内氏と、イエスマンだった新垣氏。 謝礼をもらい結果的に共犯者であった新垣氏。 そして今日の両者の明暗。その複雑な関係にあまり関わりたくないJASRAC。

著作権の行方はまだ闇の中かも知れませんが、数々の名曲が存在することは紛れもない事実です。

https://www.youtube.com/watch?v=DS2mu59d2T8

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