聴衆が若い! クラシックコンサートの今昔
先月、文化庁主催で 「世界における我が国オーケストラのポジション」と題するシンポジウムが開催されました。(12/9 東京国際フォーラム) ニュースソース YOMIURI ONLINE
米、英、独、仏、日本の音楽評論家を招いて、日本のオーケストラが世界から見てどのように認識されているか? 国際的な評価や、今後の方向性について意見を述べてもらおうと言う大変興味深い内容だったようです。
各国の評論家からは、演奏技術や均一な音作りに称賛が送られたものの、「楽団員の自発性が乏しい」と言った指摘もなされました。
「受け身で、指揮者に従っているだけ」、「指揮者とのコミュニケーション不足」などと言った厳しい意見もあったようです。
確かに、日本のオーケストラは「間違えないこと」が最優先で(仙台フィル理事)、自発性には乏しいかも知れません。今後の課題ですね。
さて、このシンポジウムのチラシに、1957年(昭和32年)の東京交響楽団のコンサート風景が載っていましたが、あまりに聴衆が若いことに驚きました。(その部分を拡大しました)
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今なら、AKBのコンサートのようです。
いつも感じることですが、クラシックコンサートのお客は高齢化が進んでいます。それに輪をかけて、若者のクラシック離れが顕著です。日本だけの現象ではないかも知れませんが、このまま行けば、多分10~20年でクラシックコンサートは見る影もなく衰退するでしょう。 特に地方で深刻な問題です。
コンサート関係者や自治体でも対策を講じる動きはありますが、私は一番の問題点は学校教育にあると思います。
公立中学では音楽の授業時間が減って、以前のような音楽鑑賞が十分に行えない現状があります。 特に西洋音楽の鑑賞が激減しているのではないでしょうか。
当ブログでは、今後この点に絞って考察してみたいと思います。
シンポジウムのニュースから脱線しましたが、日本のオーケストラがいかに優秀でも、聴衆がいなかったら意味がありません。 この写真のように、クラシックコンサートを楽しむ若者が増えることを心から願っています。
※当ブログ記事
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