2014~15 音楽番組 寸評 その1
各TV局の年末年始の音楽番組は見逃せない。録画したものを順番に観ているが全部で15本、観るには時間がかかる。まず半分の感想を書き記した。(画像はTV画面より)
1.2つの第九 「ベジャール第九」(NHK BS 12/22) &恒例の「N響第九」(Eテレ 12/31)
ベジャール振付、バレエで見る第九全楽章、贅沢な第一級の演奏陣と表現豊かなバレエ、そして第4楽章コーダの輪舞は、人類愛を表わし感動的だった。 大晦日に放映のN響の第九も聴いたが、ロトの指揮は軽快で歯切れが良い、ノンヴィブラートだから賛否が分かれても新感覚は楽しめた。
二つの第九を聴いて大満足の年末だったが、特にベジャールの第九は素晴らしかった。放映したNHKに謝意を表したい。
2.美しく青きドナウ~名ワルツはこうして生まれた(NHK BS 12/26)
この名曲が何故か初演は大失敗! 当初は合唱付だったこの曲は、そのバカバカしい歌詞のために不評だったと言う。名曲誕生の秘話がたっぷり楽しめる好番組(仏制作)だと言える。
3.小椋佳 生前葬コンサート(NHK 地上 12/27)
あの頃が思い出され胸がキューンとなった。彼も年を取ったが、しみじみとした歌唱だった。過ぎ去った青春の日々、誰もがギター片手に、「しおさいの詩」や「さらば青春」を歌ったのを思い出した。あの娘は今頃どうしているだろう・・・そんな感慨にふけった。
4.シンフォニー・ジャパン1961~2015(BSジャパン 12/29)
半世紀の時を隔てて響く2つのシンフォニーの物語。千住明、桐島ローランドの新しいシンフォニージャパン誕生までのドキュメンタリー。二見ヶ浦の日の出シーンから始まる美しい映像と音楽、日本の自然と文化、昼夜の表情、社会の光と影、そして閉塞感を千住の音楽が描写する。視点の全く違う2つのシンフォニーから過去と現代の日本を見ることが出来た。
5.平原綾香 明治神宮奉納演奏(BS ジャパン 12/29)
心を込めて歌う平原のジュピター、その祈りのような歌唱は圧巻だった。
6.2014サイトウ・キネン・フェスティバル松本(BS 151 12/28)
すでにNHKでも放送済みだが、あらためて幻想交響曲を聴いた。汗が飛び散ることは無かったが、やはり小澤の復活を感じさせる演奏だった。今年のセイジ・オザワ松本フェスティバルに是非行きたい。
7.東急ジルベスターコンサート2014-2015
昨年、スイスロマンドで聴いた山田和樹の指揮、シベリウスイヤーに相応しく「フィンランディア」を東混の合唱付で演奏したが、カウントダウンが大成功して本人が一番ほっとしていた。期待の新人、山本耕平(テノール)はこれから人気が出るだろう。
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