2014-2015 音楽番組 寸評その2
以下は、音楽番組 寸評1 の続きです。
8.NHK紅白歌合戦(NHK 12/31)
もはや国民的番組ではなくなった紅白だが、やはり名シーンはあった。美輪明宏の「 愛の賛歌 」 は、神々しいまでに昇華して~まさに愛の化身 美輪の魂の歌だった。
9.ミュージカル「オペラ座の怪人」 ケン・ヒル版 (BS171 1/1)
劇団四季のオペラ座とは違い、クラシックのオペラアリアを効果的に使用して、ドラマ性を高めている。真珠採り、ルサルカ、ホフマン、ファウスト、ドン・ジョバンニなどの名アリアが楽しめるので、オペラファンには嬉しいだろう。
10.ウィーンフィル ニューイヤーコンサート(NHK Eテレ 1/1)
世界92か国で見れる正月定番のクラシック番組。 今年も客席に和服姿の日本人が目立った。 スタジオゲストは、東京芸大出の俳優の井上芳雄、爽やかな笑顔が好感度だった。 コンサートは、珍しい「電磁気ポルカ」など面白かったが、初登場のワルツ「エルベ川にて」(J・シュトラウス最後のワルツ)はお洒落で味わい深い一曲だった。
11.映画 「 ドクトル・ジバゴ 」 (BS151 1/2)
音楽番組ではないが、この映画の音楽は忘れられない。まだ中学生の頃、母に連れられて映画を見たが、やたら長くストーリーは全く覚えていない。 しかし、アカデミー賞作曲賞のモーリス・ジャールの 名曲 「ララのテーマ」 だけは耳から離れなかった。
https://www.youtube.com/watch?v=vXtFRl1nSs4
12.パリ祭記念コンサート~エッフェル塔に響く平和の調べ(BS211 1/3)
降雨量の少ないヨーロッパは野外コンサートが多いが、一回で60万人を動員する野外コンサートは世界最大級。この数字は、4日間で350公演ある東京のラ・フォル・ジュルネより多い。 ネトレプコの歌う「亡くなった母」(アンドレア・シェニエ)は胸に迫る力唱だった。デセイ&ナウリのデュエット 「シェルブールの雨傘」 は、実にセクシー、往年のフランス映画は音楽が特上だ。
13.NHKニューイヤーオペラコンサート(NHK Eテレ 1/3)
言うまでもなく、日本のオペラ界の紅白歌合戦。やはり豪華けんらん!選考基準は分からないが、深く考えずに楽しむことにしている。
写真出典 NHKクラシック http://www.nhk.or.jp/classic-blog/400/204795.html
14.五木ひろし50th 「西本智実&五木ひろし」(BS241 1/4)
歌手生活50周年を記念して、サントリーホールで行われたコンサート。スタイリッシュな西本と、演歌の五木のミスマッチが面白い。五木がフルオーケストラをバックに(原語で)歌ったオペラアリア 「 人知れぬ涙 」 「 誰も寝てはならぬ 」 は、さすがに違和感があったが、そのチャレンジ精神には感服した。大好きな「契り」 は絶唱だった。
居ながらにして、これらの音楽を楽しむことが出来ることに幸せを感じると共に、放映した各テレビ局に感謝いたします。
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